健康と痩身と

ダイエットをしなければならない。
私の身長は167.5cmあるのだが、体重が70kgある。顔なんて二重顎もいいとこだし、腹は出ているし、太腿の隙間もない。
体重の変動が激しい人生を送っており、min45kg、max80kgまで記録したことがある。
いつかの日記に書いた話だが、本気でダイエットをしたら80kg→51kgまで半年で綺麗に痩せたことがある。そんな成功体験があるのにも関わらず、とにかくモチベーションが上がらない。
相互さんがあんさんぶるスターズ!のあんトレというアプリで20kg近くダイエットしたと聞いて早速入れてみたが、一か月経っても全く結果が出ず挫折。いつからかログインを促す通知も来なくなった。
そもそもダイエットは健康的な食生活と運動の両方がないと実行不可能だと思う。実家にいた時は菜食中心だったのであまりストレスなく食事制限できていたが、今は野菜を買う金がないので米や麺類ばかり食べている。一日の食事が栄養ゼロ(糖質オンリー)なこともザラだ。これでは太る一方だ。
半年で30kg痩せた時は、雨の日以外必ず5km歩いていた。歩いた後は自宅で軽い筋トレを15分ほど行う生活を毎日継続した。覿面に痩せたが、これは無職だからできるダイエット法だ。時間のない社会人の方は難しいだろう。
つまり今の私には実行できるダイエット法なのだが、いかんせんやる気がない。なんというか可愛くありたいとか、綺麗に服を着たいとかの欲求が完全にどこかに行ってしまった。
もちろん痩せれば自分の腹肉に可動域を制限されることもないし、手持ちの服も着られるようになるのだけど、どこに行くにもダボついたスウェットパンツで恥ずかしくなくなった(恥の消失)し、アザラシのようにベッドに転がることにも疑問を持たなくなってしまった。
そりゃあ私だって痩せていて肌管理もばっちりな友人と会って惨めな気持ちになることもある。自分の醜い身体が全く気になっていないかと言われると嘘になる。しかしそんな感情を怠惰が上回る。面倒くさい。別にいいじゃないか、誰に見られるわけでもなしに……という気持ちが強い。よく「夏に向けて今からダイエットを!」なんてジムやエステの勧誘文句があるが、あれは夏に楽しい予定が入ってる人以外には響かない。
やる気はやらない限り湧いてこないというのは本当にその通りで、やり始めれば案外楽しく続けられる気もする。せっかく暖かくなってきたし、毎日桜を見ながらウォーキングするのも気持ちが良さそうだ。……そうなると毎日風呂に入らねばならない。ああ面倒くさい。やらない理由はいくらでも浮かぶ。

空飛ぶ馬 - 北村薫|東京創元社 (tsogen.co.jp)
北村薫氏の『空飛ぶ馬』を読んだ。文学系の女子大生と探偵役の落語家が繰り広げるミステリだ。
女子大生の身の回りで起きる謎は些細だが不思議な物ばかりで、人が死なないのが新鮮。文体がおおらかな印象で、とても読みやすかった。
女性の人生というか尊厳というか、その部分への言及が多かったからてっきり女流作家なのだと思っていたら男性らしい。意外だった。初版が1994年4月1日なので、当時はかなり斬新だったのではないだろうか。
どうやらシリーズ物らしいので、余裕ができたら購入したい。
この本は購入してから三年ほど寝かしていたのだが、知ったきっかけはSHE IS SUMMERのMICOさんの紹介だ。
今はもう活動を終了して、GIRLS FIGHT CLUBという新しいプロジェクトで歌手をしている方なのだが、瑞々しい感性と特徴的な声質が魅力だ。彼女の考え方がすごく好きで、一時はかなり信仰していた。
下北沢のイベントに参加したことがあって、そのイベントが書店で行われていたこともあり、愛読書を紹介していたのだ。その際に紹介されていた本は何冊かあって、買えていないものも多々あるのだが『スローターハウス5』は所持している。
スローターハウス5 | 種類,ハヤカワ文庫SF | ハヤカワ・オンライン (hayakawa-online.co.jp)
これはかなり変わった本だなという印象。文体も一風変わっているし、物語も独創的で面白かった。
今調べたら映画にもなっているらしい。今度見てみようかな。

今日は病院に行ってきた。11時に診察の予約をしていて、10時半に到着したのだが、診察を受けられたのは12時近い時間だった。
どうやら入院を勧められている患者さんがいて、その人が入院すべきか悩んでいるらしく、病棟長と担当医の間を行ったり来たりしていて長時間先生を独占していたせいだ。
聞くつもりはなかったのだが、近距離で話されるものだからどうしても聞こえてしまう。閉鎖病棟にスマホが持ち込めないことが不満らしく、気持ちは大いにわかるけれど、それならば一度持ち帰って検討してくれ……とぐったりしながら待っていた。
それもこれも私の主治医がとても丁寧に仕事をする方だから起きることだろう。大学病院の先生なんて流れ作業のように大量の患者を捌くイメージなのだが、先生は一人一人の話をよく聞く。「それはもうカウンセラーの仕事なのでは?」というくらい丁寧に様子をヒアリングしてくれる。私自身もそういう仕事に救われているのだから文句は言えない。長時間先生を拘束してしまったことは私にもある。
やっと自分の番がきて、土曜日に躁状態になった話をした。朝の3時から14時までノンストップで文章を書き続けて、次の日は寝込んだ。最近は躁状態になることも少なかったから私自身も驚きながら報告した。
今は抗不安薬を一つしか飲んでいないから、現状維持で二週間後に来院することになった。
抗不安薬を飲んでいると躁転しやすくなる?みたいだ。とにかくアップダウンを減らすことが目的だから、てんかんの薬を中心に組み立てられた処方は私には合っているみたい。去年の夏まではむちゃくちゃな自傷をしていたが、今は穏やかに暮らせていると思う。
このまま少しずつ平常な精神で生きていけたらと思う。相変わらず人生の長さと退屈さに辟易としてはいるが、いずれ麻痺してくれるだろう(という希望)。
最近は社会復帰への諦めがある。健常な精神も高度な知能も持ち合わせない私が働くのは、社会に対する害悪だ。先生は私が復職することを目標に据えているらしい。だが、稚魚をリリースするようにはいかないだろう。なにせもう三十代。未来の可能性は先細りする一方で、新しい何かに挑戦する意欲はまるで持てない。もう若くない。あと数年で35歳のボーダーラインも超える。
母に「調子が悪い」というと「出た!」と言われるが、調子が悪いのは本当なのだ。ここまでくるとどこまでが本調子だったのかも忘れてしまった。まだ宙ぶらりんで足搔いていることだけは確かだ。風に揺れる草木のように生きられたら。


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