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挫折からの脱出(8)まとめ

 挫折を迎えているひととは、目標がない、やりたいことがない、楽しいことがない、かまってくれるひとがいない 何もできない自分、途方に暮れている自分、でもその現実を直視できない自分・・・・・・ と定義してきました。
 そして、挫折の入り口にいることに気づかずに時間を無為に過ごすひとが少なからずいることも事実です。40~50歳になって、自分が挫折したことに気がついても人生をやり直すことができません。折角類い稀な才能があったとしてもそれが世の中で認められることはほぼありません。後悔しても誰も慰めてくれることもなく、じっとその悔しさを心の内に秘めながら愚痴をこぼすのが関の山でしょう。

 すべての挫折は、現実逃避から始まります。言い換えると人生の夢を見続ける状況からスタートします。放浪の旅にでても暮れゆく陽光を眺めても自分自身に課せられた人生のミッションは明確にはなりません。いつか私は、僕は立派な大人になるのだと思ってもそれは願望に終始してしまいます。世の中が自分を向いてくれないと嘆くことになってしまいます。社会の時計は常に進み続け、停滞している人達を待ってはくれません。

 そのような挫折の人生を送らないための、脱出するための手法を今回の連載でまとめてみました。現実逃避状況の自分から逃れるための自発的なルーチンを始めること、ルーチンの範囲を広げ我慢を覚えるために少しずつ失敗を繰り返すこと、その失敗に挫けずに前進するための恩師に出会うことなどについて言及してきました。

 このような手法は、挫折の入り口にあるひとには有効なことが私自身の教育実績が示しています。数多い若者が、私のごく簡単なレッスンを受けてそれまでの人生観を変えた事例がそれを示しています。私の職場にいた若手が自分が本当にやりたいことを見つけて巣立っていったことがそれを物語っています。料理人になった、オートバイ店を開いた、パティシエになった、獣医になったなど枚挙にいとまがありません。また、職場に残った方々は、独創的な取り組みで飛躍的に生産性の向上を果たしています。

 挫折の入り口にいることはとても分かりにくいことです。そして認めにくいことでもあります。もし、近くの人に、あるいはみなさん自身に心当たりがあるのならば、明日から手近に始められるルーチンをスタートしましょう。その一歩が、友人の、あなた自身の人生を豊かなものにするに違いありません。

 真剣勝負を挑む覚悟ができた皆さんに栄光あれ!

 


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