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シンデレラフィット♪

父は90歳だが、姿勢が良く、歩く速度も早く、一緒に出かけてもそこまで違和感を感じる事のない元気な “ 格好つけおしゃれマン ”だった。

しかし、3ヶ月前から急に首が曲がり、床を見てヨタヨタ歩くようになってしまった。
精査の結果は、 首下がり症候群(INEM)と診断された。
 『首の骨(頚椎)が前に弯曲し、首がたれて前を向けない病気で、病態解明は十分にされていない』との事だった。

服も靴もヘアスタイルも常に格好マンの本人としては、そんな姿がかなりショックのようで、姿勢矯正バンドをして自ら努力をしているが、日に日に丸まって行く。

見ていると転びそうで危ないので、素敵な杖を購入し渡すと、
「杖は年寄りじみて見えるからダメだ!」と拒否。
格好マンのプライドが許さないようだ。

しかし、流石に自分でも歩くのが怖くなって来たようで、閃いたらしい!
「これだと杖には見えないだろ〜 ♪(^-^)♪」とご満悦。
嬉しそうにオリジナルの杖を見せてくれたのは、
『 床拭きワイパーの先端を外した棒 』だった。
どうやら杖の取手の T の字が気に入らないらしい。
誰が見てもお掃除棒丸出しなんだけど。。。ご本人はウキウキ♪

せめて滑らないようにと先端に100円ショップの“ 杖ゴムキャップ ”を付けてみると、これが驚きのシンデレラフィット!

棒の色がシルバーなので、屋外に出ると日差しが反射してギンギラと超目立つし、取手がTじゃないから突きにくそうで危ないが、ご本人はえらく幸せそうなので仕方ない♪
本当はトラッキング用杖などの安全な物がいいけれど、
スーパー頑固くんには通用しない。
どうか転びませんようにぃーーー。
 

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