中学受験、社会(記述編)
社会の記述についても、それまでの積み重ねとしか言えない気がしているが、少し家庭で取り組んだこともあるため触れてみる。
社会も長男から教材探しを頼まれていたが、どう探しても長男が欲しがっているような”記述”に特化した教材が見当たらなかった。
困ったと、夫にも探してもらえないかと頼んでみたところ、「なら作るよ」と言って作ってくれたのが始まりだった。
以下、お正月前に夫が作ったものの一例だ。(なお、家庭内使用目的のため、言葉の選択など、より適切にすべきものが含まれているかもしれません。)
夫は添削もしてくれた。その際に構成については以下を意識するようにとアドバイスしていた。そして、テーマが変わったとしても、構成は常に以下を意識すべしとのことだった。
結論
論点の特定
反対側の主張に理解を示す
反対側の主張への問題提起
結論の補強意見
再度の結論で締め
これに沿って書くと、
私は税金によって政府が高齢者への高額の治療費を補助することには賛成できない・賛成だ。(結論)
この問題は、政府のお金の使い道における倫理と経済的な優先度の問題であると思う。(論点の特定)
確かに、(・・・)(反対側の主張に理解を示す)
しかし、(・・・)(反対側の主張への問題提起)
(・・・)が必要なことだと思う。(結論の補強意見)
(・・・)べきだと思うため、私は税金による高齢者への多額の補助には反対である・賛成である。(再度の結論で締め)
となる。
ほかにもグラフや図を差し込んでいくつか作ってくれたのだが、テーマは様々で、地球温暖化(新興国と先進国の立場、温暖化と経済発展の両立に触れて)、社会における女性活躍の推進に批判的である声に対しての考えを述べさせる、等があった。
また違った視点で、以下のような問題も作ってくれた(グラフは出所不明のためぼかします)。
率直に、難しいと思った。夫は当たり前のように長男に渡していたけれど、小学生の頃の私であればお手上げである(今も?)。
長男も時間がかかっていたと思う。それなりに書き、父親から褒められることもあったが、ダメ出しもされて、推敲を重ねていた。最初は構成のアドバイスを意識するだけでも結構難しいものである。
思ったより苦戦している長男を見ていると、本番の試験より難易度が高いのではないかと思った。そういえば夫は中学受験の社会の問題を見ないままに作成している。
念のため実際のテストの形式に近いかどうか確かめてみたところ、自分の考えを書く必要はありそうだったが、それより手前の論点の特定や対立する考えに理解を示す部分は本番では必要なさそうであった。
そういったことが分かって以降、社会はやはりあまり心配いらないのではないかという話になり、それよりも問題文をしっかり読んで、これまで培ってきたもので対応すれば良いだろうということになった。
ただ1年分だけ社会の過去問を解いてみると、夫も「これを小学生にやらせるのはハードかもね。」と言っていた。そして私にも解いてごらんよと勧めてきたので見てみたところ、大人であれば肌感覚でも行けそうな気もしなくもないが、でもやはり大人度が高いか、普段から社会問題に関心がある子でないと難しい気はした。逆にそういった子たちが書いたものは読んでみたい気がする。
なお、「これまで培ってきたもの」を特定するのは難しいが、例えば長男は小3か小4の頃から、『NEWSがわかる』を愛読していた。
たまたま図書館で借りてきたら楽しそうに読んでいたので、定期購読したのだった。なお、こちらの雑誌は「中学受験に役立つ」と表紙に書いてある。あまり意識せずに読んでいたと思うが、様々な視点を知るという点できっと役にたったのではないかと思う。
また以下の様な会話を日頃からしていることは、役立つだろうと思う。一般教養については、比較的夫の対応範囲が広そうで、何かと助かっている。