中秋の名月の少し前。

「ばあば、げっぺいって知ってる？月のおもちってかくお菓子」
と5才少年。
「うん、知ってるよ。中国のお菓子だよ。お月見の日に食べようか」
「うん、食べてみたかったんだぁ」
とキミ。

29日。
確か中村屋には月餅げっぺいがあったなと訪れ、栗くり、木の実、餡子の3種類の月餅げっぺいを買った。

午後7時過ぎ、少しひんやりした夜気の空に、それは見事な満月を眺め、キミは
「おじいさん、もっと近づいてみよう」
と月に向かって小走りに夫おじいさんと進んでいった。
（いや、月には近づけないんだけど）

それから
「中秋の名月だから今日は大サービスだよ」
とデザートにお月見だんごもいただいた、そんな2023年 中秋ちゅうしゅうの名月。
　
翌日、パパ・ママ・弟とキミは念願の栗くり拾いに行き、夕方
「ばあば～クリもってきたよ、クリごはんとモンブラン食べたいんだ。3キロもあるよ」
と栗を置いてキミとママは帰り、私はせっせと栗くり仕事をする。

ああ、秋になりました。
秋刀魚さんまも解凍ものじゃなく、生秋刀魚なまさんまが一匹200円未満と手頃価格になったころ。

初秋の献立　

秋刀魚さんま蒲焼かばやき丼で一汁三菜

この秋刀魚さんま蒲焼かばやき丼、ちょっとしたこだわりがあるのです。
うなぎエキス入りの蒲焼のたれ！を使うこと！

これがまぁ、絶妙のマッチング！
鰺あじや鰯いわしでも試してみたけれど、やはり秋刀魚さんまなのです。ちっとも違和感がない！
このたれだけじゃ甘すぎるから、ちょっと醤油を足すというのも私流。

ちりめんじゃことしし唐辛子のさっと炒めにはちょっとしたコツ！
（詳細はレシピに記載）

ちょっとしたことだけど、ぜひお試しを。

初秋を感じるのは、穂ほ紫蘇じそや紫蘇しその実を見つけたときもです。

毎年作るのが夏の名残なごり野菜漬
必ず加えるのが紫蘇しその実

炊きたての新米ごはんにのっけて食べるのもまた乙なものです。

紫蘇しその実で毎年作る減塩紫蘇しその実漬も重宝しています。

山形県鶴岡市の知憩軒ちけいけんで教えていただいて以来、毎年作っている大切なレシピです。

またまた秋刀魚さんまの話。
人生で一番美味しいと思った釧路くしろの秋刀魚さんま、ｳｯﾄﾘするほど美しい水揚げされてすぐのあの秋刀魚さんま、脂がのっていてきめ細やかな上品な身！昨年秋のいただきもの。
今年もおすそ分けしていただけるかしら。
なんて図々しく願う食欲の秋。

「そういえば、豊洲・魚河岸の大手マグロ卸おろしの社長に一番好きな魚は何かと訊いたら、そりゃあ秋刀魚さんまだねと即答していたなあ」
と夫。
「うん、わかるわ」

さてと。
栗くり仕事がまだまだ続く秋の宵よい