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7インチ盤専門店雑記123「ハーレム・スカーレム」

フォーカス、オランダの大好きなバンドです。タイス・ヴァン・リアーのオルガンとヴォーカル、ヤン・アッカーマンのギター、聴きどころはいっぱいあります。ヘッダー写真は、1974年の名盤「ハンバーガー・コンチェルト」からのシングル・カット、「ハーレム・スカーレム」の7インチ盤です。シングル・カットしたんですから存在して当然なんですが、生まれて初めて目にしました。何十年とディスクユニオンやレコファンやシスコなんて店に通っておきながら、お初のお目見えです。

まあ、そもそも、代表曲「悪魔の呪文 Hocus Pocus」以外はほとんど話題にならないバンドです。せいぜいで「シルヴィア」ですかね。あの曲のギターは格好良いですからね。「悪魔の呪文」が大ヒットしてから次作制作に時間がかかりましたが、ようやくリリースされた「ハンバーガー・コンチェルト」は即買いでした。そしてあまりの芸術性の高さに打ちのめされながらも聴きこみました。「ハーレム・スカーレム」も全然聴き飽きることがありませんでした。「ストラスブルクの大聖堂」などという曲名から、自分の世界観が広がる思いがしたものです。フレンチ・ポップスは人気でしたけど、それ以外のヨーロピアンは珍しかったですからね。いろいろ調べたりしたものです。…まだ中学生でしたけどね。

そもそも、「悪魔の呪文」の個性が強すぎて、ご本人たちもそこからの脱却には苦労したのではないでしょうか。その後のアルバムを聴いても、どこかしらに「悪魔の呪文」の影みたいなものを感じてしまいます。その最たるものがこの「ハーレム・スカーレム」で、最後の最後にやはり悪魔の呪文的なフレーズが出てきてしまいます。

ヤン・アッカーマンがもの凄いテクニックだというのは誰もが認めると思いますが、私の場合、加えて彼のギターの音が好きで、ソロ・アルバムも頑張って集めました。ただこの辺の音源、つまりフォーカスもヤン・アッカーマンのソロも、アナログ盤は何とも入手困難でして、かろうじてフォーカスは別ジャケも含めて揃えてありますが、ヤン・アッカーマンはあきまへん。データベースを眺めていても、恨めしくなるだけです。…まあ、頑張って集めましたけどね。オランダ人のレコードとか、まとめて扱ってくれる店舗とかあればいいんでしょうけどねぇ…。





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