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創造的な共創の場を生み出す「えんたくん」 〜プロならではのノウハウとは?〜

創造的な対話の場をつくるための、ひと工夫できないだろうか。
どんな仕掛けがあると、参加者同士の共創が生まれるか。
グラグリッドでは、どうしたら創造的な場や、共創が生まれるのかを考えながら、ワークショップを設計しています。

ワークショップの目的によって、さまざまなファシリテーショングッズを活用しているのですが、今回は、コミュニケーションツール「えんたくん」を活用した場づくりをしました。

創造的な場や、共創の場をつくりだす、わたしたちならでは場づくりや、えんたくんを使ったノウハウをご紹介します。

えんたくんとは?

有限会社 三ケ日紙工さんで販売している、コミュニケーションツール「えんたくん」。
えんたくんは、直径1mほどの円形ダンボールの上に、円形のクラフト用紙をのせて、話し合った内容などを書いていくことができます。
(時には、えんたくんの表面を「ボンッボンッ」と叩いて、楽器のように使うこともできるそうです)

えんたくんの大きな特徴について触れていきたいと思いますが、写真を見てみるとなんだか違和感を感じませんか?

そう、えんたくんには脚がないんです!
テーブルの天板のような円形のダンボールを、参加者がひざの上に乗せて支え合いながら使います。
(別売りで「たったくん」という脚も売っています)

えんたくんで変わる対話と、参加者の意識

■不安定だからこそ、協同が生まれる

身長がバラバラな参加者が、えんたくんをひざに置いてみるとどんな事が起きるのでしょうか。
話し合いの内容を書こうとしても、高さが合わずガタガタしてしまい、不安定な中で対話をすることになります。そのような状態で集中することは難しいでしょう。

すると、
「身長が高い自分が正座をすると、みんなと高さが合わなくなるから、あぐらをかいたら良いかな?」「わたしたちが座布団に座って、高さを調整すればいいかも!」
グループメンバーで協力しあい、話し合える場を自分たちで模索し始めました。

この不安定さも、協同を生み出す仕掛けにつながります。

■ひざを突き合わせて、深まる対話

みなさんは、対話や話し合いをするとき、どのように話し合いますか?

机の形はコの字型にする。
2つの机をつけて1つのグループにして話し合う。
イスに座って車座になってみる。

さまざまなやり方がありますが、お互いにある程度の距離感を保っているなぁと想像した方が多いのではないでしょうか。

えんたくんを囲むと、台を支えるために、ひざが触れ合うぐらい距離が近づきます。ビジネスでここまで近い距離感で話すことは、珍しいですよね。

協力しあいながら、えんたくんを支える体験と、お互いの距離感が近くなることで、深い対話を生み出すのではないでしょうか。

■発想の促進も!

みなさんは発想を広げる際に、どのように広げていますか?
模造紙にふせんを貼り出す、ホワイトボードに書き出す、頭に浮かんだことをどんどん紙に書く…など、ワークショップや会の目的にマッチする方法で、発想を広げているではないかと思います。

えんたくんの「丸い形」も発想の促進につながるんです。

発想した内容をふせんに書いて貼っていくのですが、えんたくんの形に沿って円形に貼られていきます。

すると、「何書いたんですか?見せて、見せて!」「他の人のふせんも見たいから、半歩ずつズレてみよう」という声が、あちらこちらから聞こえてきました。

えんたくんの反対側に立つ人からは、書いた文字が上下逆に見えるので、内容を読み上げてから貼り出す。
他の人が書いたふせんを見ようと、場所を移動したり、紙を回転してみる。
360度に貼られたふせんを眺めてみる。

丸い形だからこそ、いつもと違う身体の使い方をしてみたり、目からも刺激が加わることで、どんどんと発想が促進されます。

えんたくんが生み出す共創

えんたくんはお互いの身体的な距離が近くなりますし、協力しあうことで一体感や、チームの結束力が生まれます。

見慣れた机の配置や、使う紙の形が違うだけでも、いつもと違った刺激を受け共創の場づくりにつながります。
みなさんも「えんたくん」で創造的な共創の場をつくってみませんか?

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