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三枝陵介役、榊原雄 コメント

「北海道もう一回行く?」
監督から思いもしなかった提案をしていただけたのはクランクアップして東京に帰ってきた4日後のことでした。
 北海道での3泊4日の限られたスケジュール中、なんとか撮り終えた僕は達成感に包まれ帰宅したのも束の間、「もっとできたのかもしれない。」「あれでよかったのだろうか。」という後悔と不安に襲われていました。その思いが伝わっていたのか、”自主制作なのだから後悔したくない“という監督の意向もあり北海道での日帰りの再撮が決まりました。

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 当時の思いを書き殴ったノートから一部抜粋します。
「再撮の提案にすぐに行きます!と答えたが、内心怖くて怖くて仕方がない。わざわざもう一度北海道に行ったのに同じような芝居しかできなかったらどうしよう。胃どころか心臓に穴が空きそうなぐらいのプレッシャーだ。(中略)オレはいつもこういう時に逃げていたことに気がついた。“辛いこの状況も30分後にはどんな結果だろうと終わっている。終わったらよくがんばったと自分を褒めてあげられる”と。できないことから逃げちゃダメだ。“こんなもんでいいだろ”と終わらせてはダメなんだ。こんな自分を変えられる機会を監督と(ヒロイン役の)真理ちゃんはくれた。逃げるな。負けるな。」
 こんな思いでスタートした再撮。監督は何度も「まだできる!まだ行ける!」とテイクを重ねてくれ、違うシーンではOKが出た後も「もう一度違う動きでやらせてください。」とみんなで試行錯誤しました。その結果、監督からも「とてもよかった!」と言ってもらえ再撮が終わったのでした。帰りの時間はその日の充実感や、終わってしまった寂しさやらで無言の時間が多かったのですが、それがまた少し心地よくもありました。

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 1回で全てを出しきれないというのはありえないミスであり、ここまでしていただけたのは監督の作品への熱意があったからでした。本当に感謝しています。僕にとっても初主演となる今作品はとても多くの経験をさせてくれました。そんな全員の熱量で作り上げた末吉ノブ監督初長編映画『スタジオグレア』。多くの方に観ていただき、楽しんでいただけたら幸いです。

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