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私的ゲームオブザイヤー2022を決めよう

今年もやってきました。ゲームオブザイヤーに乗じて自分が今年プレイしたゲームを推し語る会が! いや去年はやってないが。

書いてみると、意外と順位を付けるって逆に難しい。1位を決めようとすると、あれやこれや良いとこ微妙に感じたとこが混戦し始める。順位付けってこんなに難しかったっけ。

なので今回は、○○部門の形で面白いor素晴らしいと思った作品を紹介したい。どれもSteamで遊べる作品なので、冬のセールで買ってくれたら紹介した甲斐もあります。

◆遊びやすさ部門『ライクドリーマー』

古式ゆかしい強制スクロールシューティングというジャンルには、「難しい」「クリアできなそう」というイメージが未だ付きまとっている。インカムを気にして作らねばならないアーケードシューティングとは違い、同人シューティングの多くはクリアしてもらうことに重きを置いて作られているのだが。イメージというのは覆し難いものである。

そんなイメージを払拭するには「クリアができて面白いSTG」をやってもらうほかない。

もちろん、クリアできる=簡単というわけではない。『ライクドリーマー』は一見難しそうな弾幕も、実は当たり判定が小さいので避けられるし、ボムもチャージ式なのでバンバン撃って緊急回避もできる。自機のショットが超強化されるバズフィーバーもあるので、更に破壊を楽しむことが出来る。

さらに敵自体に当たり判定が無いので、ぶつかっても安心。一番大きいのはアドリブで避けてても案外なんとかなり、パターンを覚える面倒臭さが少ないのは個人的に大きな利点だと思う。

前Noteでも書いたが、世界観の設定とシステムが密接なのも、ゲーム内容をイメージしやすいという意味で非常に良い。「前に出る」「敵弾に掠る」といった危険な炎上スレスレのハイリスク行為が数字(スコア)に直結して、それが有利になるシステム。前作『コスモドリーマー』やその他STGでも採用されているシステムだが、世界観のおかげで、システムへのイメージが理解しやすいのは発明だ。

左の自機キャラはボムを撃った時などに表情が変わって可愛いぞ

さらに前作の『コスモドリーマー』はニンテンドーswitchに移植されて現在発売中。『ライクドリーマー』も移植が決定している(めでたい)。

◆演出部門/『GRAND CROSS: ReNOVATION』

スタッフ名が横に表示されながら戦闘から始まる映画のような導入、所狭しと降り注ぐ弾幕と太陽の如きまばゆさのレーザー群。敵味方ともにカッコいいデザインのメカが駆け巡り、破壊されていく。そして画面は爆破と音と揺れで覆いつくされる。

まさに過剰エフェクト。これに画面の揺れや警告音などが重なり過剰が限界突破。
だが、それが良い

全てが演出過多で、ともすればゲームとして視認性が悪かったりもするが、余りある演出のカッコよさがそれを許してしまう。

本作の特徴である太陽剣は敵弾も消し去る強力な武器だが、元は闇の軍勢の生まれだった主人公ネグザルツがを使うと命が徐々に削られてしまう諸刃の剣というのも、設定(ストーリー)とシステムがかみ合っていてテンションが上がります。

そしてやっぱり何度プレイしても、聖鎧とドッキングする瞬間は最高!!

戦闘中に巨大外部装甲とドッキングして無双する…
男子がやりたいシチュエーションTOP3に入ってるでしょう?

◆アイデア部門『バレットフィリア達の闇市場 〜 100th Black Market.』

シューティングゲームに«周回»、«お金稼ぎ»、«カード蒐集»という「人間の欲望中枢を刺激しまくる要素」を付与しまくった可能性の塊である『バレットフィリア達の闇市場』。正直エンドレスモードみたいなのがあったら永遠とやれてしまうので、カードを集め終えたら実質終わりの仕様で良かったと心底思う。『Vampire Survivors』がプレイフィールの近い作品で、非常に中毒性が高い。今後こういった要素を集めて更にシステムを煮詰めたシューティングが出るかもしれないと思うと、楽しみなような、怖いような。

◆ストーリー部門『LastCommand』

ヘビゲーム(自機の移動が自動で方向を指示する)タイプに弾幕STG要素を追加したゲーム性もさることながら、ラスボス戦の演出が自分の心に深く刺さった作品。

少しネタバレすると、いわゆる『Undertale』『ドキドキ文芸部!』のような「画面の前のプレイヤー」に訴えかけるメタギミックが用意されている。それ自体はもう新しさはないが、伝えられるメッセージが、シンプルで平凡で、だがそれゆえに、共感できる言葉だった。そのため、この『LastCommand』のストーリーが一番印象に残っている。

惜しむらくは、やはり翻訳の問題。告知はされているものの、22年12月執筆段階ではアップデートはまだきていない。日本語パッチが完成したらもう一度プレイしたい。
(記事更新:24日10時)23日金曜日午後にアップデートが入ったようです。プレイ時間は10時間くらいなので、ぜひプレイしてみてください。


◆アクション部門『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』

ゲーム自体は今年に出た作品では無いけど、自分がプレイしたのが今年なのでセーフということで。前回のNoteでは登場人物のことしか書いてませんが、アクション面もかなり面白かった作品であるので選出。

『ペルソナ5S』は本編はコマンド式RPGだが、今作はコーエーとタッグを組んだので無双系アクションへと変貌。無双アクションと高を括っていたら雑魚敵にも苦戦を強いられ、最初のボス戦に至っては「難易度を下げますか?」と表示されるくらいボコボコにされる始末。そこでようやく「これはペルソナだ」と気付かされました。

本編のコマンドRPGで重要だった「敵の弱点を突くこと」「敵の行動を読んで対処すること」は健在で、この二つを念頭に置いて初めて無双アクションが達成される。気づいた後は、いつもの要領で敵をいなす爽快感に酔いしれることができました。

本編で特徴的だったカバーアクションや建物から建物へ飛び移るアクションもダイナミックになってて好きです。怪盗とは…となりそうな派手なアクションだが、これくらい大げさな方が怪盗っぽいと思うのはルパン三世やルパパトがイメージにあるからだろうか。

BGMもアクション寄りでカッコいいものが多いのもポイントが高い。「Last Surprise」もギターアレンジがカッコいい。

今年はRもプレイしたのですが、本編の面白さを前提として、スクランブルの方が好きかもなぁと思ってます。なによりクリアまでの時間も40時間と短い(Rは100時間かかった)からね!

◆時間泥棒部門『遊戯王マスターデュエル』

steamの総プレイ時間を見たらマスターデュエルが1位でした。そんなに遊んでたのか…。

自分の予想を遥かに上回ったプレイ時間記録を見た時の戦慄と冷や汗。その衝撃が一番大きかった作品にこそ、時間泥棒の名がふさわしい。

なぜマスターデュエルは、つい遊んでしまうのか。一度離れて戻ってきたカジュアルプレイヤーの視点で考えたい。

・プレイ人口

Youtuber、個人勢企業勢問わずVtuberで配信している人が多く、見ているだけでも楽しい。人によっては視聴者参加の対戦会もしてくれるため、触れる機会も多い。

・情報量が多い

カードゲームの中でもかなりメジャーな立ち位置の遊戯王。KONAMIは今でも活発にカードを刷っているし、公式大会もある。ジャンプフェスタなどのイベントも盛況で、グッズ展開も多い。マスターデュエルではだいたい一年遅れで紙で刷られたカードが実装されるわけだが、その間にいろいろなカードの情報がYoutubeなどで喧伝されており、なんだかんだ話題に事欠かない。総じて界隈が活発(に見える)のが案外楽しい。

・デジタルカードの強み

紙で始めるには、初期投資に意外とお金かかる、遊ぶ友達が居ない、ショップまで行くのが面倒…など意外とハードルが高い。

マスターデュエルはデジタルゆえに基本無料(カードも1デッキくらいは最初にもらえるジェムで組めるはず)、オンラインで知らない人でも気軽に遊べるなどハードルは低めです。

なにより難しいカード効果を、ゲーム側が処理してくれるのがありがたい。これのおかげで、何となくでもゲームができる。カードに書いてある文字の大きさも変更できるのも良い。紙ではものすごく字が細かくて、目の悪い自分にとって一番ハードルが高かった部分が解決されている点も大きい。

・性癖に刺さるいろんなカード

マスターデュエルに戻った要因である「デコードトーカー・ヒートソウル」。
カードを出した時の演出もカッコいい。

25年の歴史の中で築かれたカードプールの多さは伊達じゃない。遊戯王では可愛いテーマカードからカッコいいカードまで様々あって、見ているだけでも飽きない。自分の好きなカードで遊ぶ、これがなによりのモチベーションになります。

・イベントに追われない

マスターデュエルにはイベント限定ストーリーや限定配布カードが無い。イベント自体は毎月ありますが、そこで貰えるのはジェムとアイコン、スリーブなどゲームの勝敗には関係の無いアイテムだ。
そのため気分が乗らない時や他に優先したいゲームがあったら、マスターデュエルに触れなくてもいい。せいぜいジェムがもったいないくらいだが、カジュアルにやってる身からすると、毎月追加される新パックを剝く必要もそんなに無いので、実は問題なかったり。

「やらなくてもいいゲーム」そのくらいの距離感が、実は一番時間泥棒になるのかも。


私的ゲームオブザイヤー大賞

どの作品も楽しませてもらい、なんならここで挙げた作品は全部大賞と思ってもらって構わないのですが、形式的に挙げるのなら『バレットフィリア達の闇市場』を大賞に選びたい。……多少の贔屓目は許してほしい。

『LastCommand』と迷ったが、完全な日本語訳がまだである点が勝敗を分けました。



今年の総評と来年出るゲーム楽しみって話

今回挙げた作品以外にも,、シューティングゲームでは『ドレイナス』や『NeverAwake』など高クオリティなインディー作品が数多く発売され、『レイディアントシルバーガン』『メタルブラック』などの名作アーケードSTGが現行機に移植。シューティングゲームだけでもやりたいゲームでいっぱいの年だった。…大部分クリアできていないのには目をつぶって。

大型タイトルは『ペルソナ5R』『ゼノブレイド3』『ゼルダの伝説BotW』をプレイしました。界隈の評価も納得のクオリティなものの、「自分の求めているゲーム」とは離れていると感じました。単純にクリアするのに100時間かかるゲームをやれない身体になったのと、方向音痴なうえに次の目的地を忘れがちな自分にとって広大なオープンワールドは辛いのかもしれない。



年末はポケモンでもやろうか、はたまたSteamセールでSTGをいっぱい買うか。積みゲーと新作をどう消化していくか。嬉しい悩みは尽きそうもなく、また来年もゲーム三昧の日々は続く。来年も面白いゲームと出会えるよう初詣しとくか…。

……幻想«ユメ»じゃねえよな…!?

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