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ピュアな理念へのコミットで常識を覆せ:Galapagos Supporters Book⑪(後編)

シリーズAで累計13億円の資金を調達したAIR Designのガラパゴス。
そこには株主や顧問、社外取締役という形でガラパゴスを支える、たくさんの支援者の存在があります。
ガラパゴス・サポーターズブックでは、そのような外部の支援者と、ガラパゴス代表・中平の対談を通して、ガラパゴスとAIR Designの魅力をお伝えしていきます。

本記事は、シリーズ第11弾・監査役の海野さんとの対談記事の後編です。前編については、以下よりご笑覧ください。


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高い次元への挑戦、そこに共感して集まるメンバー

海野:ガラパゴスは、メンバーとのコミュニケーションを見ていてもオープンさが伝わってきますね。全員と直接話せているわけではないけど、わかります。

中平:そうですね。例えばひとつ取り組みを紹介すると、入社後1~2ヶ月ぐらい経過した段階で、15分間程度ですが1on1をやってるんですよ。お互いのことを知る意味もあるし、「困ったことないですか?」とか「仕事をしていて楽しいことは?」とか色々聞くようにしています。あるデザイナーのメンバーが話してくれたんだけど、「ありがとう」とチームの皆がすごく言ってくれるって。今までの会社はそんなことなかったから驚いたと。聞いてたら泣きそうになっちゃって。「良いチームになったなぁ」って。守っていきたい文化だなと心から思います。

海野:そういう日常のコミュニケーションができる文化も、やっぱりなるべくしてなってますよね。以前、すごく良いなと思ったことがあったんです。中平さんがAIR Designの戦略説明会を社員向けに実施した時の話で、参加は強制じゃなくて任意。でも社員が自発的に集まって、勝手に動画、YouTubeコンテンツとして編集して社内に広めたり、すごく前のめりな感じで参加していましたよね。それが自然とできる雰囲気が本当に素晴らしい。

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▲ 社員がslackで展開したYouTubeコンテンツ。自然と社内のコミュニケーションが活性化されています。

中平:あれは感動しましたねぇ。

海野:なぜそれができるかといえば、デザイナーという職業に対するリスペクトを持って、産業構造から年収構造まで変えることへのコミットメントを本気でしているから。それもかなり高い次元を見ていないと実現するのが難しい。そんな挑戦に対して、皆が共感しているからだと思います。

中平:もう40歳だし、会社をやるのであれば命をかけて、歴史を変えたいと心の底から思っているんですよね。「デザイナー、クリエイターの年収を4年で600万まで引き上げる」と宣言したのは、真面目にやって実際に価値を出している人が不条理な目に合う世界が本当におかしいと思うし、許せないから。製造業も、テクノロジーも、デザインのことも、すべてわかるのは自分たちしかいないし、実現したら100年後に喜ぶ人はもっと増えると思っています。それに対して皆が賛同してくれるし、個人の欲求という意味でも会社とメンバーのベクトルがピタって合えば、もっとみんなハッピーになりますよね。あとは経営の観点で少しドライな話もすると、お金とか顧客を集めるよりも、人を集めることが一番難易度が高くなる時代になるのは明白で。

海野:間違いないですね。

中平:ガラパゴスに入ったら個人の欲求も満たされて、社会貢献もできて、給与もスキルも上がる、そんな「超ずるい会社」を目指したいんです。そうなれば自然に良い人が集まってきてくれると思っています。あとは資金とお客さんを集めれば目指す世界を拡大できて、幸せな人を増やしていけますよね。「やりたい」という個人のピュアな欲求と、時代にもマッチしている自負があります。

海野:マーケットに対しても一石を投じていくことになりますね。既存勢力の抵抗とかはあるかもしれないけど、関係ないんです。思想の自由は誰にも奪えないから。意志を持って何処までやりきれるのか、本当にそこだけだと思います。

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▲ Sustainable Food Asiaの代表も務める海野さん。「地球環境と健康に良いファーストフード」をコンセプトに、アジアの様々なサステナブル食材を日本に展開中で、自ら配達されることも。

常識や既成概念を疑えることこそ、ガラパゴスらしさ

中平:ここからは、「どういう人に入社してもらいたいか」について話していきたいと思います。今日の話の中で出てきたキーワードを振り返ってみると、「ピュアである」「リスペクトをちゃんと持てる」「ありがとう、とちゃんと言える」。あとは地頭の良さ。それ以外にさとちゃんから見てて、ガラパゴスらしいキーワードってありますか?

海野:やっぱり「常識を真っ向から疑える人」でしょうか。

中平:確かに!それはありますね。

海野:例えばデザイナーという職業について「世の中的にこういうマーケットの、このポジションにある職業だから、お金が構造的に流れてこないし、平均年収300~400万が妥当」みたいな思い込みってありますよね。クリエイターやデザイナー、アニメーターとか、中平さんの好きなお笑い芸人もそうかもしれないですが、「ワンチャンスあるかもしれないけど、基本は食べていけない仕事」みたいな話。そういう既成概念や過去の常識にとらわれずにいるのは、なかなか難しいことなんです。そこに疑いを持って覆そうと思える人ですね。

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中平:天邪鬼ってことかな(笑)「非常識」ではなく、良い意味で「常識を疑える」ということですよね。

海野:僕らのフィロソフィーの大元、根幹のところにも「常識を疑う」というか、「常識を根底から変える」という考えはずっとあって。

中平:ありましたね。

海野:僕はスタートアップの意味って、常にそこにしかないと思ってるんです。皆が気づかないうちに同調してしまっている、無思考的に「そういうものだ」と思い込んでしまったり、何かをやめてしまうような状態に対して警鐘を鳴らすと言うか。それこそ、人類を人類たらしめる、究極の追求だと思っています。

中平:なるほど。

海野:フランス革命にしても何にしても、人はもっと「ヒトらしく在るべし」という考えが根本にあることで革命が起きていると思うんですよ。

中平:本当にそう!良いこと言いますね(笑)我々は革命を起こそうとしていますからね。

海野:人類が持つ可能性を追求するということだと思うんですよね。本質的に、今とは違う次元で。

中平:常識を疑うことは本当に重要で、特に我々のようなチームでは必須ですよね。それは仕事の仕方、働くという概念のアップデートも含めて。

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働く環境をどうすべきかは、社員に憑依して考える

海野:以前、中平さんがslackで「感染症の拡大で通勤が難しくなったけど、そもそも働く場所の選択が出来ない事自体がおかしくないか?」という話をしていたんです。それを経営者がちゃんと発言するって、意外と難しいことだと思うんですよ。

中平:「選択」が大事なキーワードですね。

海野:それこそまさに、「人(個人)>会社」という考えだけど、以前は逆でしたよね。これからの時代、「正社員」の概念が従来と変わっていくと思うんです。終身雇用・年功序列のようなニュアンスの概念が少なくなっていく中で、1人が複数の会社に関わってパフォームしてくような世界観に変わっていきます。もっとプロジェクトベースで仕事を獲得するような働き方が広がっていった時に、どういう環境にいたいのか。そこに想いを巡らせて、皆が働きたいと思える場所や環境を作ることができるかがすごく重要なんです。

中平:そうですよね。

海野:とはいえ、社員が自由に働く場所を選んでいたら経営サイドとしてはやりにくいと、直感的に思う人もまだまだいると思うんですよ。目が届かないし、マネジメントがしにくいと考える人たち。「全員出社が良い」となるのも分からないでもない。一方で中平さんのように「社員が選択できるのが理想」という感覚が前提にあれば、リモートに合わせた仕組み作りにすっと移行できる。これができるかできないかの差は凄く大きいですよ。特に社員をコントロールしたいと思っている人ほど、「近くにいないとマネジメントできない」と考えがちのような気がしています。

中平:問いたいのは「あなたはそういう会社に入りたいのか?」という事ですよね。やっぱりそこはユーザー憑依というか、社員に憑依してどんな気持ちになるか考えるべき。

海野:仰る通り。

中平:こんな時代だし、「自分で選べる会社に行きたいじゃん」って。その感覚はみんな共通なんじゃないかなと思いますよ。

▲ 「 Work From Anywhere」制度により全従業員がテレワークを実施。場所に囚われないことで、全国各地から優秀なメンバーがジョインしています。

海野:それが実現できている今のガラパゴスであれば、本当に全国津々浦々から、海外も含めて色々な人を採用できるし、今後グローバルの舞台で組織をどう作っていくか、面白いチャレンジになりますよね。

中平:ここまで話してきて思いましたが、常識をひっくり返したときの快感みたいなものはありますよね。そもそもの既成概念とか常識に腹が立っているということもあって(笑)最後に、僕たちと同じように、現状を打開したいと考えている未来のガラパゴスメンバーに一言メッセージをお願いします。

海野:今ある常識を疑い、自分の想いをまっすぐ貫きたい人。本当に実現したいこと、やりたいことがある人はそれをやればいいと思います。そういうピュアな想いと、現状に対する健全な違和感の両方を持って「どうにかしたい」と考えている人に、ぜひ門を叩いていただけると嬉しいです。

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▲ 海野さんのモットーは「社会に役立つチャレンジ」。現在はマレーシア食材の日本展開に向けて、大使館との協業プロジェクトを進めています。

ガラパゴスでは、デザイン産業革命に取り組むメンバーを募集中です!

(文責:武石綾子・髙橋勲)