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29-一人暮らしをしてみようじゃないか。

こんばんは。


今日の雑談と導入。

4月1日が近くなってきて、期待に胸膨らませている人もいるだろうが、怖さを感じている人もいるんじゃないかと思う。

何事も「初めて」は怖い。自転車に乗れたときも、一人で留守番したときも。受験のときも、アルバイトの面接のときも、会社に入ったときも。会社を辞めると上司に伝えたときも、商談をしたときも。

なぜ怖いか。それはどういう結末や状態になるかが見えていないから。1回やってしまえば、多少は慣れて怖さも軽減されるはず。初めて行く場所に通った道がやたらと遠く感じて、帰りや2度目の時は、思ったよりも近く感じるアレと一緒。

とはいっても、何度やっても慣れないこともある。それはどうしようもない。何度も繰り返して怖さを取っていくしか道はない。

新しい環境はいつも巨大な敵のように見えるけど、いつの間にか仲間になっていることが多い。怖さを感じる前に一歩踏み出してみれば、案外、物事は何とかなるかもしれない。

閑話休題。

こんな「初めて」のもつ怖さについて語った僕も怖かった思い出の一つ、初の一人暮らしの時の思い出を思い起こしたいと思う。

一人暮らし。

僕が一人暮らしを初めてしたのは、社会人3年目の冬。2社目に勤め始めて2ヶ月が経った頃だった。
職場が大手町の方で通勤に1時間半近くかかっていた状況だったので、少しでも近くに引っ越して、通勤時間を減らしたいと思っていた。

職場まで1本で行ける東西線沿線かつ地盤が固いというメリットもあり、
初めての一人暮らしは中野に住むことに決めた。芸人さんがラジオで話すことの多い桟敷で靴を脱ぐタイプの劇場「中野 Studio twl」の近く。家賃68000円、管理費2000円のワンルーム。そこが僕の部屋だった。

譲れないもの。

賃貸を見つけるうえで欠かせないポイントが各々あると思う。立地、金額、間取りなど。僕は立地に関しては最低限の目的が達せられればどこでもいい派である。
それでも何よりも譲れないのが「バストイレ別」。旅行や出張等でビジネスホテルに泊まることが多かった僕は、あの嫌悪感しか生まないユニットバスが大嫌いだった。今後も部屋探しのときには、このポイントだけは絶対に譲らないと思う。

不動産とのいざこざ。

すんなり部屋が決まったような感じを出したが、そこに至るまでに仲介の不動産屋と揉めていた。

初めての部屋探しで、不動産を複数回ることを知らなかった僕は、飛び込みで賃貸仲介の店に入った。「今決めないと~」という恒例・定番の営業トークも受け、物件の内見に行くことになったが、その不動産営業から言われたのは衝撃の一言。
「カギはポストの中なので一人で行ってください」
「営業がいないのはマズいので大家さんに会ったら、近くで待っているといってください」
状況を知らなかった僕は、さも当然のように物件に向かったが、後々調べるとありえないことだと知ることになる。

場所もあやふやな中、実際に一人で内見に向かい、道を間違えて大きく到着予想時間を過ぎるということを起こしつつも無事に到着して部屋を確認すると悪くない感じだったので、賃貸契約を結びたい旨を伝えた。

そこでもまた問題。
契約に関する一式のファイルをメールで送ってもらったのだが、ファイルには何のセキュリティもかけられておらず、誤送信でもあれば、個人情報の流出は免れない状態。情報セキュリティに厳しいと言われる人材業界にいたことも相まって、もろもろの対応の杜撰さを感じた僕は、どういうことなのかを聞くべく、契約前にクレームを入れたのである。
クレームを入れてからのやり取りは端折るが、結果として、仲介手数料はなしにする代わりに、今後の物件契約の取り交わしは管理会社と直接行うという着地になった。

ここからは特に問題もなく、物件の引き渡しもスムーズにいき、念願の一人暮らしがスタートする。

オーナーさんとの関係。

僕は3階建てマンションの1階の部屋を借りており、そのマンションの2階にオーナーさんが住んでいた。見た目はちょっとゴツ目のおじさんだったが、朝のゴミ出しのときなど気軽に挨拶をしてくれる人だった。

普段会うのはゴミ出しの時ぐらいではあったものの、一度、オーナーさんが部屋を訪ねてきたことがある。大した理由ではなかったが、びっくりしたのを覚えている。

部屋のエアコンが壊れたときもオーナー負担で修理してくれたし、安月給の僕からすると本当に助かる存在だった。

オーナーさんに感謝しているエピソードがもう1つある。
ある時、僕の部屋で問題が起きた。インキーである。
僕は玄関のカギにスマートロックを付けていた。扉が閉まると自動で鍵がかかって、鍵がなくてもスマホのアプリでも開錠ができるという優れもの。

モデルは違うけど、こんなやつ。

在宅で仕事をしていた日、一段落したのでポストを見に行こうとドアを開けた際に問題は起きた。扉の重さで閉まってしまったのである。普段であれば、ドアロックをかませて外に出るのだが、その時はなぜかしていなかった。

こういうやつ。いつもなら伸ばして柱との間にかませていた。

スウェットというラフすぎる格好でスマホも持たず外に出てしまった僕。
勿論、鍵なんて持っていないので部屋に入れない。上の階のオーナーさんのところに駆け込み、インキーした経緯を伝えた。すると、事務所にスペアの鍵あるから取ってくると車を走らせてくれた。20分ぐらいかけて戻ってきたオーナーさんは手こずりながらも鍵を開け、颯爽と部屋に戻っていったのである。

一人暮らしの思い出。

本当に色々なものを買った。室内に自転車を保管するための縦置きラック、加湿器、デッドスペース活用のための棚など。そこまで物欲はない方だと思っていたが、違ったようだった。
クローゼットがない部屋だったので洋服の置き場所なども考慮すると決して広々と使えるというわけではなかったが、それはそれで秘密基地みたいな雰囲気が出て僕は好きだった。

最後に。

結果として、この部屋には3年半ぐらい住んだ。
虫が出ることもなく快適に住むことができたし、一時の僕の生活を楽しいものにしてくれた。もうちょっと家賃が安ければ最高だったが。

今日の最後。

一人暮らしは本当に自由だなと思う。
いつご飯を食べてもいいし、いつまで寝ていても何も言われない。地域住民として当たり前のルールだけ守っていれば問題はない。一人暮らしを始めたころは本当に天国だった。
今でも自由な生活を満喫しているが、親のありがたみを感じることが多い。今度、親にありがとうを伝えることにしよう。

今日はおわり。

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