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権威主義を発症すると組織は硬直化し、やがて死ぬ

みなさん、おはようございます。
暑い日々が続いていますが、寒い組織で発生する病について書きたいと思います。
それは『権威主義』です。
国家だと最近、いろいろとお騒がせしている「ロシア」や「中国」が権威主義の代表格です。
ただ、これは政治的権威主義の話です。

権威主義(けんいしゅぎ)とは、権威をたてにとって思考・行動したり、権威に対して盲目的に服従したりする個人や社会組織の態度を指す[1]。政治学においては、権力を元首または政治組織が独占して統治を行う政治思想や政治体制のことである。
全体主義よりも穏健な体制、あるいは非民主主義の総称として独裁政治・専制政治・全体主義を含めた用語として使用されている。権威主義的な統治の下では、国や地域における政治権力が一人または複数の指導者に集中しており、その指導者は典型的には選挙されず、排他的で責任を負わない恣意的な権力を持つ

出典:wiki

しかし、企業などでの『権威主義』と共通した特性も持っています。
ワンマン社長の会社ということではなく、必要以上に誰の指示なのかを気にする傾向にある組織風土だったりします。

「誰が決めたことですか?」
「それは課長の指示ですか?」
「それは社長もOKしているのですか?」
「誰が責任を取るんですか?」

という発言が日常的に頻繁に飛び交っている組織は、なかなか危険です。

権威主義的パーソナリティ(けんいしゅぎてきパーソナリティ、ドイツ語: Autoritäre Persönlichkeit, 英語: Authoritarian personality)は、社会的性格の一つである。社会的性格とはドイツのエーリヒ・フロムにより提示された概念で、「一つの集団の構成員の大部分が持っているパーソナリティ構造の中核であり、その集団に共通な基本的経験と生活様式の結果として形成されたもの」と定義される。この社会的性格の中でも特に、硬直化した思考により強者や権威を無批判に受け入れ、少数派を憎む社会的性格(パーソナリティ)のことを指して権威主義的パーソナリティと言われる。
1930年代のドイツにおける、ファシズム台頭を受入れた普通の人々や下層中産階級に関して、社会心理学的な分析を行なったフロムや、アメリカの社会学者たちによって、人間の社会的性格(パーソナリティ)として主張された。フロムはこれを権威ある者への絶対的服従と、自己より弱い者に対する攻撃的性格の共生とした。思考の柔軟性に欠けており、強い者や権威に従う、単純な思考が目立ち、自分の意見や関心が社会でも常識だと誤解して捉える傾向が強い。外国人や少数民族を攻撃する傾向もよくある。このような社会的性格を持つ人々がファシズムを受け入れたとした。

出典:wiki

この症状というか組織風土が生まれる土壌はなんであるのかというと、批判的で、他責の風土です。
そういう空気を纏った組織やチームでは、多くの構成員は主体性を発揮することをやめ、受け身になります。
それはその方が攻撃対象になることがないからです。
目立たないように言われたことだけ、無難なことだけをこなすようになるからです。

そして『責任』ということを特に気にするようになっていきます。
不思議なことにこれは誰かが責任を取らされたりしていなくてもです。
では何故『責任』を気にするのかというと問題やトラブルが発生した際に他者の攻撃対象になることを避けたい心理からです。

それも上席者のということではなく、一緒に働いている声の大きい構成員や、多くの構成員から口撃されることを嫌ってのことです。
いわゆる心理的安全性を失った組織やチームでは、権威主義が侵食していきます。

なので、冒頭書いたように権威ある人へ押し付けることができるように、自己が口撃対象になることを避けるために

「誰が言ったことなのか」
「誰が指示をしたことなのか」

ということを異常に気にします。
もちろんそれが一廉の人や役職者でない場合には「取り合わない」、「やらない理由」として使うなんていうことをやりはじめます。
完全に組織は硬直化し、スピード感を失います。
当然、計画立案の速度だけではなく決定後の進行速度も低下させます。

また、主体的に取り組んでいませんから成果は期待通りに出ることはないでしょう。
安牌なことを無難にこなすことを目的としてしまうので、顧客視点ではありませんし、イノベーションも起きません。
もちろん、改善、改革ということが自発的に起きることもありません。

指示待ち人間ばかりの組織、チームとなります。
組織やチームをダメにする方法は簡単ですし、主体性を失わせ受動的で無責任で無気力な組織にするのは簡単です。

逆に主体性が発揮され、行動力、推進力があり個が最大限に発揮され、チーム、組織としての協働による力も発揮される理想の状態にするためには、これらのことと逆のことをしていけば良いのです。

挑戦が称賛され、その成否だけに固執せずプロセスや失敗からの学びがむしろ称賛される。
権限は適切に移譲されており、お互いに尊厳を守る思考行動を厳に行い目標、目的、方針が共有され、リーダーがリーダーシップを発揮して組織やチームを鼓舞し、自ら先頭にたち困難に立ち向かい良いことも悪いこともシェアをして、過ちは謙虚に認め謝罪し、他者の協力には感謝を口にして伝えることをしていけば良いのです。

しかもそれは、上席者ほどです。
これ大事です。
まずは組織、チームを率いる者が率先してあるべき姿を見せることが重要です。
くだらないプライドは捨てて真摯に、真剣に物事に取り組み、メンバーを信じて先頭を歩き自ら道を切り開いていく覚悟を持って行動していけば、信頼され組織風土は変わっていきます。

ということで、日々、そんなことを意識しつつお仕事をしています!
未熟者なのでまだまだ修行中の身ですが^^;

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