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子供の「失敗から学ぶ」と「転ばぬ先の杖」のジレンマ

「失敗から学ばせる」or「失敗しないよう教える」
この二つの問題は子育てをしていると頻繁に直面する。

「自転車で歩道の縁石を斜めに上がると転ぶよ」
「そんなとこから飛び降りたら足ケガするよ」
「ダンボールのカッターの切り口は手を切るよ」
「コップをもっと奥に置かないとこぼすよ」
「そんなとこに置いといたら踏んづけちゃうよ」
「上着を持っていかないと夕方寒くなるよ」
などなど。

「あぁ、危ない・・」「あ、ほらもうこぼすってば、、」(心の声)

その「先回りしたい気持ち」どうしてますか?

言いたい、教えたい・・。特に一人目の子供だったりすると。大事な我が子に怪我なんてさせたくないし。

でも大怪我や大事にならない範囲なら失敗させたほうがやっぱりいいんだよなあ。「失敗するチャンスを奪うな」なんて言うしさ。

自分で経験を積んでいかないと想像力がわかないんだな。
「それは危ないんだよ」と  "聞いているだけ"  だと知識だけで、実際の行動につながらない。

「失敗」→「克服」→「成功」→「自信」

どんな小さなことでも「失敗」するから「成功」になるわけで、初めから「成功」するように親が準備してしまうと、それはその子にとって「成功」ではなくて「行動」にしかならない。

大人の目からは失敗するのが目に見えていたりするから、失敗するのを見過ごすのは正直面倒だったり、余計な手間も時間もかかる。

それでもやっぱり本人に経験させたほうが結局あとから効いてくるんだな。

痛い失敗をしてからの成功って心にしっかり刻まれるんですよね。

子供のためを思ったら、自分で判断、決断させて、
「失敗から学ぶ」
をしたほうがいいんだよね。

小さい時からできるだけ自分で選ぶ習慣をつける。
でないと、
「パパが決めて」「ママが決めて」
なんて言い出す。

すると失敗した時に、
「パパが言ったんじゃん!」
って。

いま巷でいろいろと問題になっている中受(中学受験)も、親があまりにも入れ込んで、決めたり、仕向けると将来とんでもなく大問題にこじれてしまうかもしれません。

受験なんて「転ばぬ先の杖」と思われる最たるものなんじゃないかな?(いまの時代「転ばぬ先の杖」に果たしてなるのか問題もあるが)
いい会社に入るためにいい大学、
いい大学に入るためにいい高校、
いい高校に・・・・
・・・・・・・・。

受験に関して僕自身のことを少し話すと、
親から言われるままに中学受験をして全落ち。

でも、良かったのは、
親は塾に行かせてさえおけば受かるだろう、ぐらいに考えていたのか全く僕の塾での成績に無関心(もしくは知らないフリ?)だったこと。

全落ちしても家庭の中も全く暗くなった記憶がない。(期待されてなかっただけとも言える)僕自身は、塾で一番下のクラスだったし、自分でも受かる気は全くしてなかった。

受験自体の記憶よりも、むしろ最後の合格発表の帰りに(もちろん落ちた)新宿で母が明石焼きのお店に連れて行ってくれたことのほうが鮮明に覚えている。(人生で初めての明石焼きだった)

塾に行って中学受験はさせられたけど、普段の生活で勉強しなさい、とか、宿題やったの?とか言われたことはない。親は共働きで上の二人の兄姉を私立に通わせて精一杯だったんだと思う。

中学に入ってからは全部自分の意志で決めてきた。そして中学2年生の後半に自分から「塾に通わせてほしい」と言って高校受験。

そして、中の中の付属高校に合格してそのまま大学に行き卒業。結果、紆余曲折あってこうして家族でヨーロッパに住んでいる。

失敗もいっぱい経験してきた。失敗していなければいまごろ随分と余裕だっただろうけど・・・。苦笑

だけど全て自分で決めてきた感があるから納得、充実していて何も後悔していないし今後もしたくない。

子供たちにも将来、「どうしてこうなっちゃったんだろう・・」なんて思ってほしくない。失敗しようが成功しようが常に「自分が選んできた道だ」と胸を張って歩んでいってほしい。


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