オレ流クソ主観素人お笑い論11「賞レースのネタ順について」

R-1グランプリの余韻に浸ってる人もまだいるだろう。

お笑いファンほど賞レースが終わった後はその余韻に浸るべくインターネットで感想を調べて読んだり記事や動画を見て振り返ることであろう。

今回はネタ順についてオレの個人的な考えなどを綴ってみる。

主に予選ではなくテレビで放送される決勝について。

ネタ順の決め方は賞レースによって違う。

M-1グランプリはえみくじによって決勝当日、本番中に順番が決まる。

マイク1本の前で喋るという特徴上これが適用できるが、他のR-1グランプリ、キングオブコント、THE Wは人によっては大道具やセットの準備もあるため事前に決勝進出者を集めてネタ順が決まる。

ネタ順というのは勝ち負けを大きく左右するものだとオレは思う。


まずはトップバッターについて。

トップバッターの芸人が点数的に不利になりがちなのは言うまでもない。

始まったばかりだから会場全体がそもそも緊張している、冷えきっている。

その中で爆発を起こすのは至難の技。

よほど大爆笑をとらない限り、審査員からも無難な点数、所謂基準点をつけられる。

トップバッターで優勝したのはM-1の中川家、最終決戦に行ったことがあるのはM-1の笑い飯、R-1のレイザーラモンRGくらいしかオレはわからない。

もっといるかもしれないが数は少ないだろう。

最終決戦だとトップバッターで優勝したのは、M-1だとアンタッチャブル、とろサーモンが印象的である。

あとは敗退したけど爪痕を残した印象的なトップバッターは、M-1だと2009年4位のナイツ、2020年敗者復活からのインディアンス、2021年トップバッター史上最高点のモグライダーなど。

トップバッターが火花をあげるには、芸にもよるかもしれないが、変化球よりは正統派の方が有利な印象。

変化球な芸風だと会場が暖まってない中で、審査員も基準点が決まってない中で評価に困る部分があると思う。

変化球投げるなら、笑い飯くらい強くないと難しいかも。


次、ラストバッターについて。

トリと表現されるが、順番的にかなり有利である。

ラストバッターで優勝した主な芸人はR-1だと中山功太、ゆりやんレトリィバァなどがいる。

M-1だと敗者復活からのサンドウィッチマン、トレンディエンジェル。

優勝はしないけど最終決戦に進んだ印象的なラストバッターはR-1だと2015年のマツモトクラブ、M-1だと2003年のアンタッチャブル、2004年の麒麟、2008年のオードリー、2016年の和牛、2019年のぺこぱなど。

特にぺこぱの場合は、前の9組がボケに対してツッコミがしっかりとオーソドックスに指摘、修正、否定しながら笑いを取る漫才ばかりだったから、漫才らしい漫才を見せられてのこの順番だったから、否定しないツッコミが新鮮に映ったため爆発したと思われる。

逆にラストバッターの人で火花を起こせなかった芸人もいる。

ラストバッターってのはとにかく、視聴者も審査員もたくさんの芸風を見せられてお腹いっぱいになってる中で登場しなければならないからプレッシャーがすごいと思う。

敗者復活枠の芸人は1回負けてるから勢いを持っていけるから跳ねるけど、上述したぺこぱは敗者復活枠ではないからすごい。


他、決勝で爆発したオレ個人的に印象的な芸人はR-1だと2021年2番手のZAZY、2022年6番手のZAZY。

M-1だと2003年4番手の笑い飯、2005年8番手の麒麟、2006年2番手のフットボールアワー、2007年5番手のトータルテンボス、2009年5番手の笑い飯、2010年3番手のスリムクラブ、2019年2番手のかまいたち、7番手のミルクボーイ、2020年5番手のおいでやすこが、6番手のマヂカルラブリー、2021年6番手のオズワルド、9番手のインディアンスなど。

要は順番が何番だろうと火花を起こせる芸人は起こせるのだ。

あとは芸風だとか初見であることが火種になることもある。

R-1のZAZYはとにかく意味を求めて見てはいけない(褒めてます)芸風だから、ZAZYの前に意味を求めて見てはいけないタイプの芸人が続かなければ普通にネタをやってればなんだかわからないけど笑える意味合いでそこそこの点数は取れる。

M-1だと2003の笑い飯は前3組が正統派のボケとツッコミで空気を上手いこと手繰り寄せられなかった中でダブルボケの変化球が見事ハマった。

2006年のフットボールアワーはトップバッターのPOISON GIRL BANDが変化球だったのに対して相対的に比較されて点数が高くなったのもあるかも。

2019年のかまいたちは3年連続の決勝にして正統派のしゃべくりが見事にハマり、初決勝のミルクボーイは誰もやっていない行ったりきたり漫才で爆発を起こした。

2020年のおいでやすこがも前4組が正統派の漫才を行ったのもあって、勢いで持ってく絶叫ツッコミが審査員にハマった。

次のマヂカルラブリーもおいでやすこがの波に見事に乗って持ち前の我流漫才が跳ねた。

それによってその後に出てきたオズワルド、アキナ、ウエストランドなどの正統派漫才が跳ねなかったという結果に終わった。

2021は3年連続のオズワルドとインディアンスがそれぞれ昨年と一昨年の自分たちを上回る漫才を披露し、それまでの5組が点数がそこまで伸びなかったのもあったしランジャタイ以外は正統派の漫才だったため爆発に繋がったと思われる。

ランジャタイが後半の順番だったら結果は変わった可能性もある。


このようにネタ順による爆発力というのは、前後の芸人の芸風や自分の芸風、決勝への出場回数などによって変わってくる。

お笑いの賞レースは水物だ。

面白いから勝てるんじゃなくて、勝った人が面白い。

ネタ選びも芸風も順番も、全て運も実力。

と、個人的に思う。

他にも言及したい芸人はたくさんいるが、このくらいにしておきます。笑

ありがとうございました。

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