見出し画像

誰かのために生きることで、”大人”になれるー映画『フランシス・ハ』

コロナの影響でリモートワークをしています。これはチャンス。通勤時間が無くなった分、平日に映画が観れるぞ。なんて夢のようだ!

ということで仕事を終わらせて何も考えたくなる夜に、映画を選んで観つけた『フランシス・ハ』。

86分と、少し短め。モノクロ映画。クラシックなフランス映画かしら?と思って観賞を始めたら、舞台はニューヨークのブルックリン。主人公はキュートで繊細な女の子(アメリみたいな)かと思いきや、溌剌としておてんばなモダンダンサーを夢見る27歳。


アメリカ映画だった!


2012年製作のアメリカ映画。フランス映画じゃなかったのね。視聴し始めから、混乱してしまったわ。HAHAHA!

監督はノア・バムーバック。この監督作は初めて見ましたが、観たいと思っている『マリッジ・ストーリー』を創った人とのこと。ふむ、近々観よう!


本作は「コミカルな映画が観たい」「子供心を持ちながら、大人になりたい」「仕事が好きになれない」といった人にお勧めしたい映画。NetflixやAmazon Primeなどで見えるよ。

夢見て頑張るフランシス

モダンダンサーになることを"夢"みて、研修生として頑張るフランシスは27歳。

……27歳!

とてもそうは見えない、向こう見ずなフランシス。身体は大人でも、子供っぽさが内包されていて、よく言えばおてんばでキュートなんだけど、悪く言えば「いつまでごっこ遊びしてるの?」と言いたくなる(実際に映画中でもごっこ遊びを同世代の友達にかけてみて拒絶されてる)。

”夢"を見ることはいいこと、そして嬉しいときに思いっきり身体で表現できること(道路を踊りながら走ったりね)できる素直さも素敵なこと。でもね、現実問題、自律しないといけないお年頃なんです。厳しーけどね。フランシスは少しずつ友達を失い、居場所を失い、お金も失う。あーあ。それ言わんこっちゃない。それなのに……

パリに弾丸旅行に飛び立った!

その行動力は尊敬するよフランシス(笑)!途中までいい感じに共感しながら見てたけど、そのぶっ飛びにはついていけなかった!開放的な性格だね!

余談ですが、モノクロのパリはきれいですね。

大人になったねフランシス

映画の中では終始、「見た目は大人、中身は子供」だったフランシスも、終わりには成長を見せた。なるほど、これはフランシスのイニシエーション・ストーリーだったんだな~と納得。

”夢"だったモダンダンサーになることは、モダンダンスを教える指導者になることに形を変えた。拒否していた事務の仕事も受け入れ、カンパニーの役に立つことで収入を得る。悩みを抱えていた親友に寄り添うことで信頼を得て、仲も回復。

ただ自分のためだけに生きてきた主人公が、誰かのために生きることで大人になれた。

夢は見続けていいけど、夢追い虫はダメ。夢を叶えるために、誰かの役に立てる方法を考えないといけない、といったことがわかる映画かな(つい仕事よりに考えてしまうね)。良作でした!

そして、「・ハ」って何やねん

見始める前から、気になっていた「ハ」。

映画を観ている間、その疑問をすっかり忘れていたけど。ちゃんと伏線であり回収もしてくれて最後にっこりしちゃった!これは独り立ちの証だったのね!FRANCES HA!


この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

ありがとうございます!映画代・書籍代にします!面白い映画や本があったら教えてください!