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自立支援医療受給者証を持つということ

精神病院に定期的に通院しているが、悩みの一つが薬代が高いということだった。1ヶ月分の薬をもらって7千円くらい払うこともあった。新薬で単価が高かったり、ジェネリックがなかったりするのが原因のようだった。薬代が高くて大変だという話を主治医の前ですると、薬代を安くする方法があるので、後で説明させますと言われた。ケースワーカーさんの説明によると、自立支援医療申請用の主治医の診断書を用意するので、その診断書に世帯所得が確認できる書類と課税証明書など所得状況を証明する書類を添えて、区役所の障害福祉課で手続きするらしかった。説明の時にもらったA4の一枚紙には、医師の診察を受けている患者のイラストと、「自立支援医療(精神通院医療)は、すべての精神疾患を対象に、通院による継続的な治療が必要な人が申請・利用できる制度です」と書いてあって、下に手続きに必要な書類が書かれていた。

次に病院に行った時に、自立支援医療申請用の診断書をもらった。病名欄に主治医だろう、うねるような字で「統合失調症」と書いてあった。自立支援医療の「自立支援」という言葉も気になった。自分は「自立」できていないのだろうか。仕事もしているし、家族も持っている。一方で、こういった精神疾患で就労支援とか生活支援を受けないとならない人も多くいるのも事実だし、このような表現が使われるのだろうと納得もする。その次の日、仕事を半日休んで、診断書、源泉徴収票、市民税・道民税決定通知書、共済組合員証、印鑑を持って区役所に手続きに行った。支給認定申請書を記入する間、窓口の人は丁寧に対応してくれた。受給者証が届くまで2ヶ月ほどかかりますと言われ、区役所を後にする。

郵送で「自立支援医療受給者証」が届いた。右上に「北海道」と書かれ、四角い公印が押されている。指定の医療機関・薬局名が書かれている。ここのみで利用可能なものだが、通常3割負担の医療費が1割負担まで軽減される。また世帯所得に応じて月あたりの自己負担に上限が定められるため、上限を超える分の医療費は負担しなくて良いことになっていて、わたしの負担上限月額は1万円だった。月間の自己負担額の累計がわかるように、月ごとの「自己負担上限額管理票」が付いていて、これに病院と薬局で自己負担額を記入してもらうことになる。自立支援医療は1年ごとに更新する必要がある。受給者証には有効期限が記載されているが、おおむね有効期限終了の3ヶ月ほど前から更新手続きができる。病院に通っていると、更新時期ですよと親切に教えてくれる。また、引っ越しなどにより、病院や薬局が変わる場合は、引っ越し先の市町村で受給者証の変更手続きが必要になる。

精神疾患の治療は長期におよぶことも少なくない。わたしも20年くらい通っている。その間にかかる医療費は経済的にも精神的にも不安材料になりがちだった。自立支援医療はそういった負担を軽くしてくれる。少しでも治療に専念できるようにしてくれる。

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#自立支援医療受給者証
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