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12時からの王子様

夜中の12時から1時間の間だけ
言うこと何でもを聞いてくれる王子様がいます。

王子様に出会うにはひとつ条件があって
ひとつひとつの行動をでぃすらないこと。

そうすれば魔法はずっと消えないのです。

と魔女はゆっくりと優しく伝えてきました。

そして自分の心に、これだけは忘れないようにと大切なひとことを
魔女はそっと渡してくれました。

それは
「王子様にとって一番重要なことは、喜ばれることです。
それを王子様は心から望んでいることだからです」と魔女は言いました。

ラベンダー色をのチュチュを着こなした魔女は、裸足にビーサンがとてもよく似合っていました。

そのことがあってからというもの
魔女の言うことが本当なのか知りたくて、その世界が夢なのかリアルな世界なのかわからないまま過ごしていました。

ある日、王子を見つけた夜のこと。
さっそく白タイツがあまり好みではないことを伝えそうになるところを、
なんとか「今日は白タイツなんですね」とだけ言ってみました。

その時の王子の微笑みと言ったら!ハッと目覚めさせるほどの清々しさでした。

その王子は誰かによく似ている、知っている人によく似ているなぁと思いながら、その日わたしは1時過ぎにベッドに入りました。

「おはよう!」という元気声と朝食のいいにおいで起きたわたしは、寝ぼけ眼であの時の王子を思い出します。
あくびをしながらキッチンまで行くと、窓から鳥のさえずりが。
するといるいるあのうしろ姿は、、、まさに!

やはりハズだったのです。あの笑顔はこの人だったのです。
こんなにも可愛らしかったかしら??

わたしは少し遠くに離れて見つめてみたり、少し近ずいて犬みたいににおいをかいだりしました。うーん。同じだ。

なんだかほっこりと不思議な感じがして、更に彼をじーっと見つめていると、目を合わせながらにっこりと「どうぞ」と言って熱々の目玉焼きとサラダと海老トーストを目の前に出してくれました。

「わたしの大好きな海老トーストだわ」と心の中で喜びました。

するとハズは、「前から行きたいって言っていた全世界お取り寄せカフェに、今日は行こうね」と言いました。

わたしはあのタイツの場面よりも、もっと我を忘れてストレートに喜びました。
全世界お取り寄せカフェはいつも予約で満杯、さらに3回の抽選に当たらないと入れないからです。

そして「昨日は王子様の夢を見たんだよ」と言うと、「ボクも。王女様だったけどね」と言ったのです。

「いつもは俺と言う彼だけれど、今日はボクっていうんだなぁ」わたしはそう心の中でつぶやきながら、彼から目を離せないままサラダをもぐもぐ食べ続けていました。

次に出してもらった熱いレモンティーを、カップごと両手持ち
ゆっくりと温まりながら、不思議な気持ちで飲みました。

ごちそうさま♡



今回のショートショートは
王子様 白タイツ 魔法 をテーマに書いてみました。

今回はテーマが後付けです。

楽しむだけでいいと思って書いています。
面白いことにnoteは約1年後にスキがついたりして、
それがとても面白いなぁ
と思ったりして書いています。

今日もnoteとあなたに感謝ですね。

日常を特別にするために

今日も素敵な一日を♡



#ショートショート小説 #王子様#魔女#魔法#ハートフル#面白いものを書きたい







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