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遂にコンプライアンス違反を内部通報する⑧

 夕方、課員全員のヒアリングが終わった。
私の緊張は止まらず、ソワソワしていた。
周りに悟らないよう、ボーッとした面持ちで窓の外を眺めていると、課員の男性が別棟に歩いていく後ろ姿を見つけた。
私がヒアリングに指名した1人だ。
周りにわからないようにそっと席を立ち、フロアを出て猛ダッシュで駆け寄る。

私:「ヨッピー!!」
ヨ:「うぉ。」
私:「今日の面接、何聞かれた?」
ヨ:「あーー。
  ゴルゴは他の人と違うこと言われた?」
私:「うん、うん」
ヨ:「じゃ一緒だ。
  アイツのことでしょ?」
私:「そう、そう!」
ヨ:「もうさ、猛攻撃しといた。」
私:「ウソ?!」
ヨ:「本当、本当。
  だってアイツ、スゲー悪いヤツじゃん
  今までのこと、言ってやった。」
私:「ヨッシャ〜!!!」

年甲斐もなくビョンビョン飛び跳ねて喜んでしまった。
ヨ:「あんまりここで話してると怪しまれるといけないから」

とそこで話は終わった。

よし!
よしよし!!
本当に話してくれたか疑わしかったが、信じたかった。

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