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いい子になろうとするのはやめる

「有名人のあの人に似てるよね。顔じゃなくて、雰囲気とか、いい子そうなところとか。」

ある日、知人からこう言われた。

ちっとも似てると思えなかった。その有名人は、本物のいい子に見えたからだ。
わたしが思ういい子とは、いつも笑顔で、周りの人に気遣いができて、学生時代なら勉強や部活、社会人なら仕事を頑張っていて、家族や友達を大切にする人だ。

けど、わたしは当てはまらない。

でも、振り返ってみると、わたしは小さい頃からいい子になろうとして行動していた。

親が怒りっぽい上、厳しかった。怒られるのがイヤだったから、反抗するのが怖かった。
その一方、親の期待に応え、親が喜んでくれる姿を見ると嬉しかった。
そのうち、周りの人に嫌われたくなくて、無意識のうちに顔色を伺いながら、人に嫌われないように行動するようになった。
クラスの人気者みたいないい子になりたかった。それが幸せだと思っていた。

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わたしが自分をいい子だと思えなくても、他人からいい子だと思われているのならば、なりたい姿になれている。幸せなはずだ。

しかし、わたしは幸せじゃなかった。

いい子になるために、いい子の真似をしてきた。
それは、常にいい子と自分を比較することでもあった。
比較するたびにだめだめな自分がイヤになり、無理していい子になろうとしていた。
それを繰り返すうち、どんどん自分のことが嫌いになり、自信がなくなった。

いい子になれても、わたしが一番自分のことが嫌いなままだ。

だったら、いい子にじゃなくて自分を好きになれる生き方をする方がいいんじゃないか。
時間はかかったけど、知人のことばのおかげでそれに気づくことができた。

#エッセイ #自己肯定感

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