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第二言語と子育ての壁

カナダにも国勢調査というものがある。以前は訪問して結構な分厚い冊子を訪問で渡され、訪問で回収していたのだが、オンラインに切り替わっていた。

・・・と思ったら、なんと、電話がかかってきた。

回収率の問題


以前、オンラインで国勢調査をしたときには、パートナーがサクサクと時間のあるときにやってくれたので、まったく困らなかったのだが、おそらくは返答が少なかったのだろうと思う。

義務なので、私たちはやらなきゃ、という意識が働いて、きちんと提出していたのだが、うちのパートナー曰く、回収率が悪いんじゃないのか?って言っていた。

今回の国勢調査は、郵送でお知らせは来たものの、いつ電話が来るのか、よくわからなかった。

そして突然、電話がかかってきて、英語が母国語ではない私は、パートナーに電話を渡して、それで私はこの国勢調査は終わったと思い込んでいた。

帰宅して聞いた驚愕の言葉


その電話がかかってきたのが、子供たちと公園に行く直前だった。帰ってきて、パートナーに国勢調査はどうだったのか?と聞いてみたら、驚きの答えが返ってきた。

「この調査、世帯にいる大人をランダムにコンピュータが選んで回答させてるみたいで、我が家は君が選ばれたよ」

・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・・。

「終わってなかったんかーい!!」と心の中で叫んだ、のは言うまでもない。

そして見せられたのがランダムに並んだ数字とアルファベット。

なんと、電話をかけてそのランダムな暗号を言って、登録されている情報と照合するのだそうだ・・・。

・・・ていうか、なんだこの無駄に長い暗号は!!!

全くもってかける気にならなかったので、放置していたら、今朝、電話がかかってきた。

電話に出た瞬間から

通知を見た瞬間に、あぁ、来たか。と断念したのだが、朝10時。娘ちゃんは普通にそこにいて、遊んでいる時間。しかも、今日は雨だったので家にいた。

電話に出て、10秒で「お母さん」とでっかい声で話しかけてくる。そして国勢調査のおっちゃんは、淡々と国勢調査の説明をしている。

無理!!!無理!!!無理!!!

どうにもならないので、おっちゃんに、「娘がいるので45分も電話で会話を続けることは難しい」というものの、おっちゃんは「じゃぁ今日20分、明日残りをやるってのはどう?」と聞いてくる。

その間もずっと「お母さん」と呼び続ける娘。無理だ、私にはできん!!

「せめてパートナーが昼休みの時にしてくれ」と言って、電話を切った。

まさかの今日の今日

先日、「海外あるある話」をせかままcafeでしていたのだが、その時に出た話題で「大体約束した時間には来ない」というものがあった。「すぐ行きますね」の”すぐ”が3日後や1週間後ということもザラなカナダである。

・・・がしかし!!本日、昼ご飯を食べてる最中に国勢調査からまたしても電話がかかってきた。

観念して食べながら答え始める。パートナーはいるが、娘ちゃん、相変わらず電話をしている母が気になって大声で話しかけてくる。しかも私は食事中!!

そのうえ、今回はインド系のおばちゃんで、英語が結構なまっている。そこに英語が母国語ではない私。正直英語で電話するのは、本当に苦手なのだ。だがしかし、今逃げてもまたどうせかかってくる。

45分に対する対価


そんなに難しいことを尋ねられているわけではない。日ごろの食生活とか、睡眠時間とか、過去にドラッグやったことあるかとかそういう質問が多かった。

だが、やはり聞き取れないことも多いし、その場ですぐにスペリングが出てくるほどボキャブラリーが多いわけでもない。相手も英語に訛りがあると、グーグル翻訳もうまく使えない。

正直、ちゃんと質問を理解してるのか?という点は疑問がある。国勢調査に協力はしたいが、電話は正直私には苦痛だった。

英語の読み書きが得意な日本人としては、やはりオンラインか書面のほうが助かったなぁというのが本音である。特に今回は健康問題だっただけに、今後の医療福祉に影響する可能性もある。

言ったもん勝ちの北米。やっぱり国勢調査に一言モノ申しておこうかな、と思う今日この頃である。


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