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【第14位 かまいたちの夜】あれから30年。”恐怖の一夜"を振り返ります。

こんにちは、ハルリです。
今回は、思い出のゲーム第14位「かまいたちの夜」の紹介です。

【ゲームデータ】
●発売日  1994年11月25日
●メーカー チュンソフト
●機種   スーパーファミコン


アドベンチャーゲームとノベルゲーム

私はファミコン時代のアドベンチャーゲームが大好きで、これまで3本の作品を紹介してきました。
(『ポートピア連続殺人事件』『オホーツクに消ゆ』『さんまの名探偵』)

アドベンチャーゲームとノベルゲームの違いを上手く説明する自信はないのですが、

上記のようなアドベンチャーゲームは主人公を能動的に操作するイメージで、「場所移動」や「人に聞く」などのコマンドを、自ら選択することによって、物語を進めたり謎を解決していく感覚。

一方、ノベルゲームは画面を通じて読む小説のようなもので、アナログの本の要素に加えて効果音やBGM、映像効果が盛り込まれています。

ただし、どちらも選択肢によってストーリーが変化するのは概ね同じであり、似て非なるものではあるものの、私の好きなジャンルであることには間違いありません。

そんなノベルゲームの先駆けとなったのが、チュンソフトから発売された「弟切草」という作品でした。

「弟切草」は同社の「サウンドノベル」シリーズの第1作として位置づけられ、これまでのアドベンチャーゲームとは違った面白さを提供してくれました。

ただし、この「弟切草」はメインのストーリーはホラー物であり、私がその方面にあまり興味もなかったため、ハマるまではいきませんでした。

そして、サウンドノベル第2弾が今回紹介する「かまいたちの夜」です。

大きく進化したサウンドノベル

「弟切草」がホラーだったのに対し、「かまいたちの夜」はサスペンス。

そうです。ポートピア、オホーツク、そしてさんまの名探偵と、私の大好きな犯人捜しの推理ものです(笑)

メインのストーリーは、スキー旅行に出かけた主人公・透とガールフレンド・真理が、滞在先のペンション「シュプール」で起こる殺人事件に巻き込まれるというもの。

画面全体に表示される文章を読み進め、途中で現れる選択肢を選んでいくシステムは「弟切草」と同じですが、大きく進化したことがありました。

演出

登場人物が青い影のシルエットで表現されるようになり、これによって時々アニメーションもするなど多彩な表現が可能になり、より想像力を膨らませられるようになりました。

影といってもバカにしてはいけません。

見た目の体型や髪形などの違いはわかりやすいかもしれませんが、影の雰囲気ひとつで、性別や年齢、そしてその人物の雰囲気まで、一人一人のキャラクターが、ホントに際立っていました。

確かに実写の方がリアルなのかもしれませんが、統一された青い影のシルエットによって、自分の脳内で勝手にリアルな情景を思い描き、逆に怖さや不気味さが増し、物語へののめり込みを助長してくれたような気がします。

システム

「弟切草」は完全に読み物として製作されており、選択肢によってシナリオの分岐はあるものの、謎解きや選択の正誤といったものは存在せず、常に何らかの結末に到達して話が終わる仕組みとなっていました。

それが「かまいたちの夜」では、犯人を探しあてるグッドエンディングの目的のために、選択肢によってプレイヤーに推理を要求するなど従来のアドベンチャーゲームの感覚に近い形になっており、アドベンチャーゲームとノベルゲームの良いところが合わさったシステムになっています。

臨場感

音楽、そして、効果音など臨場感をより感じることのできる演出面がパワーアップしました。

「かまいたちの夜」で流れる音楽もまた素晴らしいものでした。

事件発生前、ペンション「シュプール」での団らん時の穏やかな雰囲気。
事件発生時の衝撃、そして自分以外全員を疑ってしまう疑心暗鬼へ続く一連の恐怖。
一つの推理。そして真犯人へ向かうまでのクライマックス。
解決した喜び・・・というより安堵。

一連の音楽が本当に臨場感を高め、物語を彩っていました。

「かまいたちの夜」の音楽、実は、報道番組や情報番組などでも使用されているのを何度でも聞いたことがあります。

怖さを煽る場面では効果的ですからね。
ただし、私の場合はこの曲を聞くとゲームのことを思い出し、テレビの内容が頭に入ってきませんが(苦笑)

効果音も絶妙です。

静寂さの中で突然鳴る電話、インターホン、ノック、階段の軋む音・・・怖いに決まっています。そして女性の悲鳴へ・・・。

音楽や効果音、「弟切草」から大きくパワーアップした要素です。

クリア後のお楽しみ

メインである「ミステリー編」を解決しても終わりではありません。

クリアした後は、追加された選択肢から様々なシナリオが楽しめるようになります。

私も細かい記憶がかすかなので、Wikipediaを参照させていただくと
「スパイ編」「悪霊編」「鎌居達の夜編」「雪の迷路編」「Оの喜劇編」・・・などなど。

何度も何度も、繰り返し新鮮な感覚で新たな物語を楽しませていただきました。

繰り返し遊ぶので、途中までは同じ文章なんですが、新しい選択肢や読んだことのない文章が現れると、めちゃめちゃテンションが上がったのを記憶しています。

さいごに

今回は、約30年前に発売された「かまいたちの夜」を紹介させていただきました。

記憶に残っているのはなんといっても「怖さ」です。

スーパーファミコンということで、今みたいなハードの表現方法はあるはずもなく、色々制限されていたはず。

そんな中で、恐怖の臨場感を味わうことができた記憶に残るソフトです。
夜遅く一人でこのゲームを遊んでいると本当に怖かった。

ただ辛いだけで不味ければ料理としては評価されません。
同様に、ただ怖いだけならゲームとしては失格ですが、怖くて本当に面白かったので、今でもこうやって思い出に残る作品で、私の記憶の中に生き続けています。

「かまいたちの夜」の制作に携わってくださった皆様。
素晴らしい作品に出会わせて頂き、本当にありがとうございました。

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