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ドラマ・演劇について、感じたこと考えたことを、自由気儘に綴っていきます。楽しんでいただ…

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ドラマ・演劇について、感じたこと考えたことを、自由気儘に綴っていきます。楽しんでいただければ幸いです。無限の「虚構の世界」と現実の関係について、つらつら考えています。専門は、社会学です。

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草彅剛の慶喜 ――栄一が主人公でなければけっして描かれなかった物語

傑作の呼び声高い昨年の大河ドラマ「青天を衝け」は、史上最高の「慶喜」と評される草彅剛のキャスティングなしに語ることはできない。  これまで、大河でも慶喜を演じた俳優は何人もいる、そしてさまざまな演出を施され、その人物像が描かれてきた。「二心殿」と呼ばれたというエピソードからも、一筋縄ではいかない掴みにくいキャラクターであるというイメージは定着している。「何を考えているかわからない」というミステリアスな要素は、どんな慶喜にも多かれ少なかれみいだされる。この大河では、「輝きが

    • 「恋愛」を描くことの困難——「石子と羽男」「プリズム」から考える

       「プリズム」「羽男と石子」、今期のドラマでは、群を抜いて面白かった二作品。ともに現代社会におけるジェンダーや多様性の問題、そしてそれをドラマで表現することの困難について考えるうえで、きわめて示唆的な論点が含まれていた。それは、ドラマにおけるいわゆる「恋愛」要素の「取り扱い」に関係している。  「羽男と石子」は軽妙な台詞のやりとりにカタルシスがあり、毎回楽しみに観ていた。しかし観終わって、何かすっきりしない「もやっと感」が残った。まずこの「もやっと感」の在りかを明らかにして

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