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結婚するということ。

そろそろプロポーズされてから1年が経とうとしている。

寂しい事にどんなに色んな事を思ったとしても細かな気持ちはどんどん抜け落ちてしまい、おおまかな流れだけ記憶として残っていってしまうものだ。

結婚というものは私の人生でいちばん複雑な思いを抱えながらもスムーズにことを運ぶことが出来たライフイベントだったと思う。

まだ少しでも覚えているうちに私自身が忘れてしまった時のために、気持ちを残しておきたい。

私の旦那になった人はお世辞にも万人に愛されるような人柄ではない。誰かを気持ちよくさせるような言葉選びなんかしない。自分が正義だと思った言いたい事を言う、そんな淡々とした人だ。人に嫌われる事すらなんとも思わない、私と対極の感性である。 偉そうに言う私も万人に愛されるような人柄ではない。彼のように周りの人間を風景のように感じることは出来ずに人のご機嫌伺いをしながら接するものの、それは相手のためではなく自分を守るためだけに優しくあろうとしていたのである。自尊心の低い人にありがちな心境かもしれないが、なんと情けないことか!
私か旦那のどちらが正しい、とかそういった話がしたいのではないのでここでは触れないでおく。

私の自尊心を回復させたのは旦那である。本人にその自覚は無いだろうがとても愛情深い。あんなに淡々としているくせに私の帰りを主人を待ちわびていた愛犬のように出迎えてくれる。自分の正義だけを振りかざさずに私の正義も受け入れてくれる。お前にだけは嫌な思いをなるべくはさせたくないと振る舞い続けている。人は大切にされる事で自分を大切にする方法を知るのだと身をもって思い知った。
自尊心が回復したことで仕事も自信を持って進められるようになった。指摘すべき点があっても私如きがおこがましいかと思い黙っていたが今は臆せず指摘し改善に努める事が出来る。自分の感性に自信がついた事が手に取るようにわかった。

私が旦那によくつぶやいていた言葉がある。
人は変えられないから自分が変わるしかない。
人が嫌だと思ったなら嫌がらせをする気がなかったとしても嫌がらせをしたそれは事実。
最近は私がこの言葉でお説教をされるほどになった。

彼は非常に優しい。
私だけに優しいそれは最上級の優しさだと思っている。
何があっても支え合おうと、そう誓った。
この人に出会えてよかった。
そんな気持ちを忘れる日がいつかくるのかもしれないが、そんな日が来ないよう私は旦那を大切にし続けようと思う。

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