最後の接吻

意識の奥深くに のめり込む
隠された秘密
解き明かして欲しい
心の奥深くに 溢れる この感情を

触れた指先に 走る 頽廃の息
それは幾つもの 夢の果てに
潰えた 花々の楽園

ねぇ どうして?
抱擁した あなたの身体
沁み込む冷たさに
抱え込んだ心 堕ちて行くの?

ねぇ 抱擁して…? どうか
あなたの身体に 滲む 淋しさ
頽廃の影に写る 甘い接吻を 頂戴?

そう 赤い果実が揺れて 煌めくその涙に
潰えた夢の痕が この胸に滴るから

触れた指先に 感じる 色めく吐息
それは幾つもの夢を見た
煌めく星空の下で 交わした接吻

もう 後戻りなんて 出来ない

だからねぇ「愛してる」

でも どうして?
求めれば求める程に
沁み込む冷たさ 切なくて
涙が溢れてしまうの?

ねぇ 接吻して?
あなたの身体 たとえ壊れても
この指先の切なさだけは きっと…
もう 煌めく涙だけでは 防げないから

想い重ねて 交わし合う接吻

ねぇ きっと
堕ちて行く 赤い果実に滴る
煌めく涙の痕は
そう あなたの生きた証だったから

「愛してる…」

ねぇ ねぇ…

溢れ出す 心 奥深くの 感情を
解き明かして欲しい

頽廃の影に懐かれて 眠るまで

もっと
溢れる 心 奥深くに
呑み込まれ 壊れてしまいたい

どうか
それはもう 二度と 巡り逢う事もない
最期の抱擁だったから

そう
それは 二度と 触れ合う事もない
最期の接吻だったから…

だから ねぇ
『愛してる』

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