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#58 卒業(1967)


スチールブック


スチールブック(インナー)


大学を卒業したばかりで、人生の目的を見つけられないベンジャミンはロビンソン夫人に誘惑され不倫の関係を続けていくが、その後、彼女の実の娘と恋に落ちてしまう。

久々に再鑑賞する機会があったので。

あまりにも有名なラストシーン。
自由を手に入れたのも束の間、ラストカットの二人の真顔が色褪せない魅力の一つでしょう。

大人になったら何をすべきかなんて本当は誰にもわからないから……

何回観てもダスティン・ホフマンとキャサリン・ロスに心奪われ、アン・バンクロフト演じるロビンソン夫人の深い孤独に目がいく。

今回は映画本から紹介されている表現テクニックにも注目して観た。途中で焦点の対象が移動するプルフォーカスの多用。不倫がエレンにバレるシーンで効果的でなるほどとマイク・ニコルズの演出に唸った。

終盤ダスティン・ホフマンが教会に向かって全力で走ってるにもかかわらず、中々前進する事なく同じ地点を走ってるように見せてる正面引きのカットも、もどかしさを感じて面白い。

関連はアルトマンの「ザ・プレイヤー」でのオープニング卒業Part2、あとイントゥ・ザ・ワイルドはベンジャミンの心情に近しいものを感じた。


余談
そういえば人生での初遭遇は小さい時に見た成田離婚というドラマからの引用だった。
初パロディは「お金がない!」最終話だった気がする。
もっとオマージュやパロディやら引用はたくさんあるはずなのに小さい頃の記憶は強い。

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