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「東京的」なアニメーション映画

新海誠監督の『すずめの戸締まり』を観た。新海監督の作品は『君の名は』『天気の子』に続く三作目の視聴となる。アニメに造詣が深いとはけして言えず、アニメを観ることに多少抵抗のある私だが、『君の名は』の透明感のある映像美に圧倒された。

映画のレビューについては割愛しよう。私は作品のレビューが得意ではなく、また私の文章力では感じたことを伝えられない。
ただ新海監督の作品については少し書きたいことがある。

私が観た三作品に関してである。
彼の作品を「東京的」だと形容したい。
私は新海監督については全くの無知である。名前の漢字が正しいか今さっきwikiを開いたばかりだ。記事はほとんど読んでいないから、無知のままである。
その上で「東京的だ」と書いたのにはわけがある。

東京というのは不思議な街だ。私が関わったことがある外国人の何人かが「東京は新しいものと古いものが同居している」と言っていた。実際にそうなのだが、他のどの都市・街にもそんなようなことはある。たとえば私の地元には、近代的な大学病院があり、その敷地の中には平将門にゆかりのある七つの塚があって、上空から見ると北斗七星を形作っている。塚のそばにいくと、そこだけ時が止まっているような異様な空気感を感じる。しかし、その周辺には古い建物も多く、遺跡の類は街の一部と化している。
しかし、東京はもっと近代的なビルが立ち並び、その合間合間に別空間への入り口かのような遺構・遺跡がポツンと、時には見向きもされず佇んでいるのだ。

新海監督の作品は、普段の、普通の生活の中に、ポツンと神が宿り、異空間への入り口があり、ある人にはそれが見えるという世界観が描かれる。またそこには人に知られることのない、自然災害と闘う「裏稼業」の人々がいる。
また彼の作品には”犠牲者”も登場する。人に感謝されるでもなく、ただ多くの人のために人柱として自らを捧げる人が登場する。それがまるで東京で働く人々のようにも思える。
ハッピーエンドでも、そうでなくても、新海監督の作品がどこか愁いを帯びており、号泣するでもなく、大笑いするでもなく、淡々と、しかしあり得ない壮大なファンタジーが展開される。
それこそが、私が「東京的」と評したことである。

ごちゃごちゃと理屈をこねてみたが、もしかするとだいぶ的外れな考えかもしれない。べつに評論家でもないし。個人の感想です、ということで…。

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