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言葉を知る、文化を知る

昨日のフランス語レッスンは、写真描写の練習だった。何が見えるか、どんな位置にどんなものがあり、何が起きそうか、出来るだけ具体的に説明する練習である。
これは日本語でやってみても結構難しい。たとえば、目の不自由な人や、病床にあるなどその場から離れることができない人に周囲の状況を伝えるとき、相手が景色や状況を想像できるほどスラスラと的確な言葉や表現が出てこない。なかなか難しい練習だ。

ある1枚の写真。花柄のテーブルクロスがかけられたテーブルの上に白いお皿が数枚置いてあり、その上にバカでかいチョコレート、鈴が置いてある。それにカットされたバゲットと、レモンが添えられたスモークサーモン。
先生がテキストに沿って「これは何だと思う?」と私に尋ねる。「何か伝統的なお祭りか、小さな女の子の誕生日かな」と答えた。
すると「これはイースター(復活祭)だよ、しかもカトリック。プロテスタントだとまた違うよ」と教えてくれた。ちなみに、イースターは英語、フランス語ではパック、スペイン語ではパスクワである。
そう言われてみれば、バカでかいチョコレートは確かに卵型をしている。鈴はチョコレートで出来ていて、教会の鐘を表すそうだ。
日本のイースターは商業的お祭りだが、キリスト教圏ではちゃんと活きている行事なのだと実感する。

言葉を学ぶことは文化を学ぶことだと改めて思う。
テレビでは海外からのニュースを毎日放送しており、ネットでは世界の情報がすぐ手に入るようになって、世界の距離は縮まったかのように見える。
しかし、私は世界のことを何も知らない。

わりと身近な人達からSNSユーザーまで、特定の国の人を指して「○○人ってこうだよね」「○○人は出ていけ」のようなことを度々見聞きする。そういうことを言う人達に限って、彼ら・彼女らの言語や文化やそれらを形作る思想を知らない。

誰かが書いた記事や、切り取った映像だけではわからない。
ペラペラに話せなくても良い。相手の言葉を知る、相手の文化を知る、それだけで相手へのリスペクトが生まれてくると思うのだ。現地に行かなくてもできることはたくさんある。
世界の平和の土台って、相手へのリスペクトなのではないかな。


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