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タケノコ・新玉ねぎ・春・旬

春の味覚、タケノコをいただいた。タケノコは好物のひとつであるが、近年の値段の高さに思わず手が引っ込む。高いわりに中身は小さいからコスパの悪い食材かもしれない。今年は買うのを諦めたのだが、知人から思いもかけずいただいた。
口の中で柔らかく砕ける間、青みと多少の土っぽさを含んだ香りが鼻に抜けていく。新鮮だからえぐみもなく、喉がイガイガしない。大変美味しくいただいた。

それから数日して、今度は別の方から新玉ねぎをいただいた。真っ白い新玉ねぎをスライスして削り節としょう油で和えただけのシンプルな料理、玉ねぎ独特の香りがあるものの、ピリピリとした辛みはなく、こちらも大変美味しかった。

そろぞれのシーズンごとに旬の食材はあるが、この頃は”旬”という存在を忘れがちだ。
子どもの頃は5月か6月くらいからミョウガが出回り始め、我が家では初夏から夏にかけての風物として、ミョウガと溶き卵のすまし汁が度々食卓に上がった。麦茶は夏しか飲めないもので、沸かした麦茶が冷蔵庫の中で冷たくなるまでの数時間、私の頭の中は麦茶でいっぱいになった。そして冷たくなった麦茶に砂糖を入れて飲むのが、いかにも夏らしい味のひとつとなっていた。
今は1年中ミョウガがあるし、麦茶のペットボトルが売られるようになってからはいつだって飲めるようになった。
それが有難いことであるにしても、令和の私たちは季節の風流さを失っている。

しかし、春はまだ春の特別さを残しているような気がする。タラの芽やコシアブラ、こごみなどの春の山菜をはじめ、タケノコや新玉ねぎ、もう少し早い時期だとセリも美味しい。
特に山菜はほんのり苦みも感じられ、子どもの頃はそんなに美味しいとは思えなかったが、今ではとても贅沢な食材のような気がしている。

トマトやキュウリも1年中あるが、これからの季節の方が断然美味しい。
いつでも手に入るといっても、季節によって味の違いはあるもので、それによって旬であるかそうでないかを区別している。
もしかすると、現代の子どもたちは、この野菜の旬はいつ?と旬を問うてもわからないかもしれない。

ところで、セロリやブロッコリーの旬はいつだっけ?

大人にも旬のことはよくわからない。

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