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家業に縁のないひとは、いない。日本独特の「豊かさ」を共に繋いでいくために。

突然ですがこの夏、家業エイドはリニューアルします。
ポイントはずばり、日本を想うひと全員を巻き込む ってこと。
「え、家業エイドって『家業』の話じゃないの?関係ないよ!」って思ったあなたに読んでもらいたくて、このnoteを書いてます。家業エイドのこれまでとこれから、そしてあなたとのお話をするので、少しだけお付き合いください。

そもそも何で「家業エイド」やってるの?


「家業エイドって、継げとか継ぐなとか、そういうことは言わずに、家業があるんだよって教えてくれる感じ。だから家業と関わってみようって思えた。」

いつだったか、とある家業持ちさんから言われた言葉。確かこんな感じだった。
家業エイドを通してやりたかったのは、こういうこと。継ぐとか継がないとかにかかわらず、家業を持つ全ての人たちが、自分らしく家業とつながって、自分らしい生き方を選べる世界になればいい。そんなことを思ってた。

社会的な背景もあった。たとえば日本企業360万社の、99%以上を占める中小企業が抱える「事業承継問題」。「継ぐ」って言葉に悩みながら、でもなんとか自分なりの生き方を模索する人の数、実に1,000万人以上。そんな家業持ちさんの、家業を持つことの悩みや困りごとを解決したり、家業を活かして実現する未来への一歩を踏み出すきっかけになりたい。そう思って家業エイドを始めた。

家業エイド5年間の "紆余曲折"

そんな思いで始めた家業エイドは、たくさんの家業持ちさんが参加してくれて、たくさんの家業持ちさんに助けられた。家業エイドの5年間は、本当に密度の濃い時間だった。

イベント時代:
2018年、家業エイドの前身となる グラフトプレナー という活動がスタート。最初の頃は、イベント開催の1週間前で参加者たった2名。胃が痛くなることもあった。けれど、イベントの度に参加してくれる家業持ちさんはどんどん増えた。1年半で30回以上のイベントを開いて、500人以上の家業持ちさんたちが参加してくれた。
家業をうまく使って新たな事業を生み出す人や、デジタルスキルなど得意なことで家業をサポートする人に出会った。家業って悩みだけじゃない!こんなに面白いんだ!継ぐか継がないかだけじゃなくて、もっと自由に家業と関われたらいいのに!そう思わせてくれた原体験がいっぱい詰まった時代だった。

コロナ禍突入とSlack時代:
コロナがやってきて状況が変わった。売上の減少、事業の継続を心配する家業持ちさんたちの声が大きくなった。
今すぐ家業のために何かできることはないか。アンケートに寄せられた124人の家業持ちさんたちの声をもとに、横のつながりや家業の情報が得られるように、Slackでオンラインのプラットフォームを開設した。
これまでのリアルな世界でのイベントとは勝手が違うことに戸惑いながらも、Slackを使ったコミュニティには2020年の年末までに800人ほどの家業持ちさんが集まった。

家業エイド10,000人へ時代:
2021年から2022年にかけてはすごいスピードで変化が続いた。とにかく、家業エイドを使ってくれる家業持ちさんがどんどん増えた。それに合わせてSlackからコミュニケーション専用のサービスに場を移し、さらには自分たちで家業持ちさん専用のクローズドなSNSを立ち上げた。
家業持ちさんのプロジェクトが立ち上がればメンバーがサポートし、家業持ちさん自身によるオンラインのイベントが開催され、数えきれないくらいの家業持ちさん同士の相談や助け合いが繋がった。
気がつけば、家業エイドに登録してくれている家業持ちさんはもうすぐ10,000人という規模に。運営メンバーだけでは成し得なかった、家業持ちさん同士の相互扶助、まさに "エイド" が巻き起こる場になっていた。

新しい「家業エイド」へ!

家業エイドのこれまでを振り返ると、このまま突き進めばいいじゃないかって思うこともある。でも、変えなきゃいけないことがあるって、気づいてしまった。

それは…
ここまで読んでくれたあなた。あなたは「家業が自分のすぐ身近にあるものなんだ」って、信じてくれていますか?ってこと。
自分は継がなかったから関係ない。私はサラリーマンだから知らない。家業って、商店街とかのお店の話でしょ?… 違う。
家業って実はみんなの身近にあるものだし、家業に関わる問題はみんなで考えなきゃ解決しない社会課題だってこと。そこに気づいてしまった。

1つ。家業を持つ人たちだけが集まっても、解決できない問題や悩みが増えてきた。家業を持つ人の悩みは他の人と変わらない。だけど、そこには「家業」という切っても切り離せない要素が複雑に絡み合っていて、普通の解決策じゃ解きほぐせない難問になっている。
ビジネスマンとしての家業持ち、親子としての家業持ち、個人としての家業持ち、色々な側面があることを理解しつつ、気持ちに寄り添って具体的な解決に向けて伴走してくれるプロの力が必要だと思った。

1つ。「自分って家業持ちなの?」って人が増えてきた。家業エイドが大きくなって、これまでは会えなかった日本全国の人たちと繋がれるようになった。そしたら、こんなことを言われるようになった。
「私、家業無いんですけど家業エイド入ってもいいんですか?」
「農家って、漁師って家業持ちですか?」
「うち、不動産投資の傍らでサラリーマンなんですけど…」
「実家は会社やってるけど、自分は全然別の事業やってて。私も家業持ち?」
「祖父母のやってたお店が廃業するのを止められなくて、悔しくて…」
「第三者承継ってよく聞くし、ちょっとやってみたいかなーって。」
この人たち全員、間違いなく家業の関係者。家業持ちって誤解されてるけど実はすごく身近な存在で、みんな知らず知らずのうちに関わってたりする。この人たちに、「あなたも他の家業持ちさんと、悩みを共有してみませんか?」って言ってあげなきゃいけないと思った。

私たちは、家業エイドを「家業持ちの、家業持ちによる、家業もちのための場所」にしてはいけないということ。

家業持ちさんに向けて何の気なしに飛んでくる「継ぐの?」って質問がなくならないと、家業持ちさんは自由に人生を選べない。

家業エイドが目指す世界は、家業を持っている人も持ってない人も「家業を持つ」ことをなんとなく理解して、家業への関わり方を柔軟に自然に選べるくらい、みんなが当たり前に「家業を知っている」状態。
そのために、今はまだ曖昧な「家業もち」という言葉をもっと明確に定義して、広めて、「自分にも家業もちとしての一面あるな」とか「よく考えたら自分も周りの友達も家業とかかわってるな」って気がついてもらえるようにしていきたい。

無関係じゃない。あなたの力を貸してください。

2023年7月20日。中小企業の日。
この日に向けて、家業エイドは大きく変わる。家業エイドを今までよりももっとみんなに開かれた場所にして、もっと多くの人と関わりしろを持っていく。

あ、私って家業持ちだ!という人。
もしかして自分も家業持ちかも?という人。
家業はないけど、何か力になれることがあるかもという人。
友達や家族が家業持ちでもう少し家業について知りたいんだよなと言う人。
何にもなくても、このnoteをここまで読んでくれたあなた。

一緒に、「家業」をとりまく世界を刷新しませんか?


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当事者の方、支援する方は覗いてみてください:
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