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劇団四季ミュージカル『美女と野獣』が沼すぎてどうしよう(観劇感想)

舞浜アンフィシアターでロングラン上演中、劇団四季のミュージカル『美女と野獣』にものすごい勢いでハマってます。何かに夢中になっている時の熱量を自分のnoteにぶつけるのが好きなので、よろしければお付き合いください。

昨年観劇した『ノートルダムの鐘』、熱狂しすぎて初めて前日予約にもチャレンジした『ウィキッド』、呆気に取られた『ジーザス・クライスト=スーパースター』。私の中の四季旋風が止まるところを知らず、先月ついに『美女と野獣』を観劇。振り返ってみると2015年の観劇以来、でも10年も経てば細かいところは忘れてしまうので初観劇の気持ちで臨んだ。2015年のプログラムを拝読すると、昨年夢中になったムーラン・ルージュでサンティアゴを演じられていた中井智彦さんがビースト役で掲載されていたり、今回ビースト役を拝見した飯田達郎さんのお兄様もビースト経験者だとわかり衝撃を受けたほど、ほぼ何も知らない四季初心者です。

←2015年のプログラム 2024年のプログラム→
後者は表紙にベルが加わったのがとても良いな…二人が敢えて向き合っていない構図も好き。

今回は作品全体、3回観劇したそれぞれの座席からの景色。愛すべきベルとビースト、そして心惹かれすぎてるルミエールについて!


1.作品全体の感想

舞浜アンフィシアターで上演する意義

夢の国の最寄駅である舞浜駅で京葉線を降りて、駅の改札を出てイクスピアリの奥の方へ進み続けてようやく現れる最果ての地「舞浜アンフィシアター」。
半円形状の劇場が、絵本を広げた見開きのページのようにも見えてきて、アンフィの立地も相まって、俗世とは切り離されたおとぎ話のような空間。ディズニーリゾートとのコラボでもチケットの取扱があるようで、そういう点でもここに専用劇場がある意義は大きいなぁと思った。

代償としての「愛」

「人間に戻るためには自分が誰かに愛されないといけない」「人間に戻るためにはご主人が誰かに愛されないといけない」「愛する父親を救うためには自分が身代わりにならないといけない」。愛を正義だと描く作品で、ある意味ロマンティックさとはかけ離れた、こんなに下心満載な駆け引きを繰り広げていたことに、ある種の生々しさを感じて心惹かれてる。今回の舞浜公演に思いっきりハマってからディズニープラスでアニメ版も見て、人を見た目で判断しないベルの清らかな心が最後まで徹底されていて(魔法が解けてビーストの姿ではなくなった王子の「瞳」を見て彼だと確信する様子が素敵だよね)、そんな姿にビーストも惹かれていくお伽話ではあるけど、それよりも今回観劇した四季版の、呪いを解くことを一番の目的としてビーストの愛をお城の皆で応援するような構図がとても衝撃的で、でもそこにお伽話では語れないほどのリアリティが滲み出るところも好きだな……
愛することを学んだから、他人を思いやる気持ちを学んだから、幸せなディナーと舞踏会の後でパパに会いたいと願うベルをビーストは逃すことができた。でも、店ス・ポットの「それだけじゃダメ、ご主人もベルに愛されなければ」というセリフの重みね。いや、もっと言うと彼女の「あの子は一日で父親と自由まで失ってしまったのですよ」というセリフも相当突き刺さるものだなぁ。

変わりゆくベル

ベルの『わが家』、そして『チェンジ・イン・ミー』が圧巻。ビーストの心情の変化だけを表すのではなく、ベルの心情を深堀りし、ベル自身の変化の過程まで追ってくれるのもとても好きだな。ベルはビーストと違って外見で人を判断することは元々ないけど、ベル自身が、自分のやりたいことへの夢を追うだけでなく、モリース以外の存在と親密になって心を通わせていくことができた、故郷に居場所がなく孤独を感じていたベルが(それが恋愛要素であろうとなかろうと)他人に心を開くことができたという事実が大きくて、そこがベルの成長なのだろうなと思っている。
五所真理子さんのベルは、一声発すれば世界が広がっていくような、想像力を掻き立てられる豊かな歌声が本当に魅力的で酔いしれた。劇場中に響き渡る五所さんの歌をまた聴きたいよ… ビーストとの並びも、シルエットの時点で真逆の存在として印象づけられる中、『何かが変わった』でお互いの孤独を感じて歩み寄っていく甘さがたまらない。あとは『ビーアワゲスト』が本当に楽しそうで…!「お客様」としておもてなしされる時の無邪気な笑顔、ステージ上をちょこまか駆けながらも主役の食器達をセンターに立てて舞台の端っこで思いっきり拍手をされるその謙虚さと好奇心がまさしくベルそのもので、曲のラストではセンターでラインダンスをキレッキレに踊るかっこよさ。理想のヒロインすぎて夢中でした。
平木萌子さんのベルは、物語のヒロインってこうだよねという説得力が強い、笑顔が華やかで可憐な存在だったな。そんな中でもベルの意志やプライドの強さもあって、夕食に誘うビーストを跳ね除ける時点から、ビーストとの並びに「似たもの同士」を感じてよかった。

ビースト、圧巻の『愛せぬならば』

「滅ぼせよ この身を」、このロングトーンで一幕ラストを迎えるのが本当に最高。現時点で3回観劇して3回ともビーストは飯田さんでした。パブサさせてもらったところ、2月にデビューされて今週で8週目とのことで、長期に渡って活躍されている飯田さんのバリトンで自分の内臓まで共鳴する贅沢さたるや。
歩き方も振る舞いも、横暴な「野獣」そのものでその迫力に惹きつけられる中、ベルを食事に誘おうと必死な様子や、アーサー王伝説をベルに読み聞かせしてもらう中で夢中になって頬杖ついちゃってる可愛らしさ、心を掴まれると堪らないな…
ベルのことを「美しい娘」だと認識してる時点で彼の中のルッキズムはまだ消えてないけど、ベルが自分達にかけられた呪いを解いてくれる可能性に賭けたくなる下心が拭えない序盤から、彼女との距離が縮まり心臓の高鳴りが抑えられない二幕に至るまでの心情の変化が素晴らしい。だからこそ人間に戻った後の「いつの日にか こうして君と 出会えること夢見てた」で一気に道が開けるような押し寄せる感動の波に泣きそうになってしまう。ビースト、「野獣」と「王子様」どちらの姿も拝めるので嬉しいです。

眩しすぎるルミエール、唯一ビーストを「王子様」と呼ぶ関係性

ちょっと訳わかんないほど夢中なので冷静に書き上げる自信がないのだけど、本当に素敵すぎて困ってる。

恋ですわ……眩しかった……(真顔)

表情の作り込み(眉の動かし方!たまらん!)、
喜怒哀楽わかりやすくてメロってしまう、
紳士とチャラさを行き来する余裕、
呪いによって互いの姿を変えられたって「可愛い子だ」とバベットに囁いたり彼女に対する距離感ゼロのキスの応酬、
なのに浮気者(でもベルには手を出さなそうな弁えてるところまで好き)、
かと思いきや客席にはウィンクの応酬、
両手の蝋燭が溶けるスピードの速さを嘆くもののそれは彼の胸の高鳴りと共に着火しちゃってるだけだからハートに火がつく速さは自業自得なのよ(可愛い)、
あ〜〜〜〜本当に素敵すぎて困っちゃう……………この一ヶ月ずっと夢中でした…………
わかる人にだけわかってもらえれば良いのだけど、大木智貴さんのルミエールに「星男」(宝塚の特に星組の男役)感も感じてたまらん…ってなってる。呼吸するようにウィンクをなさるので…ウィンクが落ちたその場所が沼になっておたくが這い上がれなくなるので……

あとはルミエールのもう一つの好きな一面。ビーストのことを「ご主人」じゃなくて「王子様」って呼ぶ瞬間がおそらく二回あって、こう呼ぶのはルミエールだけだと思ってる。(聞き逃してるかもしれないけど…)
『美女と野獣』のナンバーの前、今夜ベルに告白するために背中を押すシーンでコッグスワースと「ご主人」呼びで励ましてる中、一度だけ「王子様」とルミエールが呼びかける瞬間があってハッとさせられる。あとは人間に戻った後に「あの若い人は?」ってコッグスワースに聞かれて「私たちの王子様ですよ」って答えるの。主従関係に囚われずビーストの心の中にまで侵食できるようなセリフを言えるのも、お城のメンバーの中では彼の役割で、二人だけの特別な関係性がそこに現れるのが良いなぁ。誰も逆らえないような棘のあるビーストに向かって、ちょっと失礼なセリフを言い放って爆速で逃げようとするシーンも可愛らしくて。
自分達が甘やかしすぎたから横暴に育ってしまってこんな呪いがかかってしまったのだいうルミエールの嘆きには、「王子様」だったのに主従関係に拍車がかかり「ご主人」と呼ばざるを得なくなってしまったという後悔もあるんだろうな。あとは彼自身が野獣ではなく本当は「王子様」だという誇りを思い出させるためでもあるのかな。だからこそ、決定的な瞬間の「王子様」呼びが効果的に響くし、割と本作の中で太陽のような明るいポジションを担うルミエールからこの本質的な要素を提示される意外性や、物語の肝を担うような重要性まで含めてまるっと大好きなキャラクターになってしまった。

みんな大好き 『ビーアワゲスト(おもてなし)』

勝手に主語デカで語ってしまうけど本当に楽しいよね……ルミエールの口上が始まりそうになると、くるぞくるぞ〜ってわくわくする。「お皿も味もフランス仕立て これ以上のものはない」であえてビブラートを効かせる歌声も好きすぎて、音源聴きまくって大変ツボだったけど当たり前に劇場でも毎回そこで遊びを入れてくるルミエールの安定のチャーミングさが堪らない。
『ビーアワゲスト』、ものすっごい楽しかったな… 最初は「お客さま」だったベルが、おもてなしされながらも食器のひとつひとつに敬意を示すところに彼女の人間性が垣間見えて好きだし、ラストの大サビからルミエールにリフトされて(両手蝋燭のルミエールが両手使わないで腕だけでベルをリフトするこの状況好きすぎるとの腕力強〜〜〜!ってなるのと)ダンスをリードされて、コーラスラインのオマージュのようなラインダンスの並びでベルがセンターに来る、この過程も含めて大好きだ。

2.観劇記録

座席ごとの見え方をアップされていた方の記事やSNSもありがたく読ませていただきました。ネットの情報に助けられる日々……

最後列センブロA席

入り口付近にキャスボがあるものだと思ってたら無くて、係の方に「キャストボードって…?」と聞いてしまった。物販の逆方向、タリーズよりももっと先、超隅っこにあった。
振付アシスタントの松島勇気さん、10年前に観た『クレイジー・フォー・ユー』のボビーだ!と沸いた。
キャスボの近くのフォトスポット。
まさかここに今月あと2回も来るなんて思ってもなかった(最高)
Twitterに投稿した時はモザイクをサボって舞台アップにして終わらせちゃったけど、倍率上げないリアルな視界はこんな感じ!10倍オペラ大活躍。

マチネは日比谷で別の舞台を観劇し、ソワレは気になってた舞浜へ!なんて軽い気持ちで来てしまった。宝塚星組の『VERDAD!!』ぶりのアンフィシアター。美女と野獣の専用劇場になってからは初。葛西臨海公園駅を出発した京葉線が舞浜駅に近づくにつれてディズニーランドの駐車場とか入り口が見えてくるあたりでテンション爆上がり。窓口で当日券の席を選ぶ中、円形劇場だし絶対正面からが良いな、とセンターブロックを選択。でもアンフィは、席数の割に以前どの席でも結構近く感じたので(最後列&通路より前で観劇したのを思い出していた)最後列で観てみようかな…とA席を購入。前述したけどお伽話の絵本を開いているような舞台セットで楽しかった。あと初見だからこそ、そして円形ステージだからこそ、席が遠くてもドセンで観ることの意義を感じた。終演後に物販コーナーに吸い込まれながら、また観に来るぞと誓う。

観劇後に「この感動を形に変えたい……」ってグッズ売り場で散財しがちなおたく。
ランダムチャームはとりあえず1つで我慢。
「どうせまた来るし…(ルミエールのせいで…)」という気持ち。
引きが強すぎるおたくの図。わっしょい!

すっかり夢中になってしまった大木さんがTwitterのアカウントをお持ち&当日がお誕生日だと帰りの電車の中で知ってびっくりした。とんでもない日に観劇してしまった……

よかったね私……まじで100回は聴いたと思う……(今の目覚ましに設定してる……)
『ビーアワゲスト』の最初の口上、
「あなたの!!!(ここめっちゃイケボ)
   ご夕食です……ッ(ここ消えそうなくらい囁きボイス)」
で、永遠に耳を溶かしたい。

前日予約でもぎ取った9列目センブロ

気を抜くと写り込むコンセント
前方センブロは天国だ……

今回狙ったのは前日予約。14時ぴったりに電話をかけて通路より前のセンブロをご用意いただきました。やった〜!前回観劇時、通路より前に『ビーアワゲスト』のテープが飛ぶことを把握したので次はその辺りに座れたらなと密かに願っていたので嬉しさの極み。
なんというか、これが一番の特等席(の中の一つ)なんだな〜という高揚感でたまらなかった。正面かつ前方席、正しい見方を教えてもらえたようなところがある。
テープは目の前を飛んできたものの掴み損ねて無念。前方のファミリーが笑顔でテープを持ってたのをほほえましく見ていた幕間。

よかったね私……舞浜行きたい〜〜ってうなされてたら家で(しかも推しキャストで)観られることに気づいたの、灯台下暗しすぎて面白い。最高。
『ビーアワゲスト』のクライマックスの配色、メリーポピンズの『Jolly Holiday』の極彩色(メリーが蛍光ピンクの衣装で出てくるシーン)を思い出してメリポピ狂としても泣きそうになる。

あと女性アンサンブルの嶋本優美子さんが元雪組なんだよと友達に教えてもらい衝撃を受ける。確かにめっっちゃくちゃ華やかで目を引くよね、ガストンガールズ……

止まらないグッズ購買欲。
ウィキッドの時も爆買いしてたけど、美女と野獣は物販スペースにレジカウンターがあるだけでなくて広々と商品が展示されてるからこそ手に取りやすくて沼だと悟った…
あと薔薇モチーフは単純に可愛くて心惹かれるよ🥀

「戻り」を掴んだ2列目最下手

気を抜くと写り込むコンセント再び
すっっっごかったな………全てが眩しすぎた……忘れたくない光景……ここに骨を埋めたい

多分5月とかのチケット情報を見てた時の戯言なんだけど、この時の自分の背中を押したいくらい、下手超前方席は死の席だった……という体験をしてきた。

その通りでした……いやもう、全てが近いんだけど、確かに井戸とルミエールが群を抜いて近い。(と私が思い込んでいたところもある。)
こんなラッキーがあったのも、数日前に「この日に観に行きたいな〜」なんて公式のチケット戻りを巡回中(これが「チケパト」だと学んだよ初心者は)に見つけ、脊髄反射で確保できたのでした。

わぁ……
死んでしまう……

忘れたくない光景がありすぎて、語彙力が追いつかないので箇条書きで書いてしまえ。ほぼ真横から観てたという状態で、見切れは気にならなかったけど、こっちを向いてくれないから表情が見えないとか、あのセットとかあの役が被っちゃって表情が見えないとか、そういう瞬間はあったものの、正面からは横顔を拝んでいたけど今回は真横ゆえに正面から表情を捉えられる瞬間もあって楽しすぎた。やはり初見ではセンブロから観劇することが望ましいのかな。過去2回の観劇の記憶があったからこそ今回この角度での観劇があまりにも楽しかったし、この至近距離で思いっきり舞い上がってきた。

・『変わりものベル』、樽に座って読書するベルが近すぎて席のヤバさを感じる。全体的に、衣装の衣擦れさえ聞こえてきそうな勢いだった。
・『変わりものベル』、『ガストン』、『ビーアワゲスト』、大ナンバーのフォーメーションを真横から見る特別感。
・絶対正面から見えてないだろうところでも当たり前に演技を続けるキャストの皆さんに脱帽。『変わりものベル』かな?正面の家屋のセットの裏にあるもうひとつの家屋の後ろでも世界観が続くのがさすがだなぁと唸るし、この光景って実は我々のような鋭角から観てる人達の視界にしか映ってないのでは?と沸いた。
・スモークに埋もれてきた……森のシーンではスモークもくもくの中いきなり狼が現れる時の衝撃たるや。モリースやベルもこんな感じで狼に襲われたのかという恐ろしさと臨場感。
・ビーストの食事の誘いを跳ね除けるベルが「失礼よ!」と彼にNOを突きつけた瞬間、驚くビーストと、一列に並んだお城のメンバー達が一気に表情を青ざめる光景が、下手からだとわかりやすくて愛おしすぎた。
・『ひとりよがり』の直前かな?ベルに良い顔を見せつつもモリースをバカにする本心も隠せてないガストンが、下手側にいるルフゥを掴み掛かりながらもベルには見せられない表情をしてるのがたまらないなと唸る。
・マダム・ブーシュの初登場シーン、ベルのソロ『わが家』の間、ベッドの後ろでずっと待機してるんだと衝撃だった。
・『ミセス・ポットの助言』、最下手だったのでベルの表情はこちらから見えずとも、ベルを見つめるミセス・ポットの表情を横顔でなく正面から捉え、その慈愛に満ちた表情に泣きそうになってしまった。
・『ガストン』、圧巻のダンスシーンを間近で浴びて鳥肌ものだったな。あんなに曲中ですごいぞガストンって持ち上げられて励まされてるのに、曲が終わって第一声がまさかの「ルフゥの奢りだ!」の、図体とは裏腹に人間として小さすぎるガストンが愛おしすぎてたまらない。
・嶋本さんのことも目で追ってしまう。ガストンガールズ&『ビーアワゲスト』お皿!!美!!近すぎて、モリースが酒場に乗り込んでくる時のガストンガールズのオフマイクのお芝居まで聞こえるのどういうことなのという衝撃……
・『愛せぬならば』、曲の途中で「西の塔」のセットが前方に出てくるけど、自分の席からだとビーストを全力で見上げる構図になって、「滅ぼせよ この身を」のロングトーンでは彼の孤高が更に極まってめちゃくちゃかっこよかったな。上から降る歌声を浴びるという贅沢さ。
・袖から出てくるミセス・ポットとチップとルミエールがまだスポットライト当たる前にわちゃわちゃしてて可愛いすぎて無理だなと頭抱えた……
・下手前方、ルフゥがめっちゃくちゃ目線くれる。 『暴徒の歌』も野獣を倒そうと煽ってくれる……
・目線といえばやっぱりものすごかったのがルミエールで、口上で「さあ素晴らしいゲストを迎え ダイニングルームが誇りを持ってお届けします」のセリフと共にエプロンステージを練り歩きながら客席を一周見回すのだけど、前方席にしっかり目を合わせてくれてこの辺りから理性ないのたけど、ベルだけじゃなくて私達も「お客さま」なんだなぁとルミエールのホスピタリティに感動した…あと一曲でウィンクの応酬が凄まじくて驚いた。呼吸するように下手にウィンクを落としていくの何……最高なんですけど……
・『美女と野獣』に入る前、下手側で励まされるビーストに向かって唯一「王子様」と言えるシーンが目の前で繰り広げられるので興奮。
・喜怒哀楽が豊かすぎるルミエール、両手の蝋燭を眺めながら「呪いが解けるとこの蝋燭が溶けるのどちらが早いのか…」って泣きそうなほど悲しい顔するのが下手側なので目の前であああああ(好)
・呪いが解けた後、下手からダーッと走ってきてセンターでもう蝋燭じゃない両手を掲げてパァァァって眩しい笑顔を放つルミエールよ……好きだ……
・ラストシーンの舞踏会の大団円、人間に戻ってそれぞれのペアとダンスを踊りつつ、ベルとビーストには見えない位置で👍をし合うルミエールとコグスワースまで好きです。
・わかってたけどカテコやばぁ……もう人の形を保つことで精一杯。全力でぶんぶんお手振りされてるのに突然一人を狙い撃ちして投げキスして去っていくルミエール……沼でしかない……
あと、好きな俳優さんにエア「ありがとうございました」されるのにとても弱いんですけど、大木さんがそのタイプでわぁ…好きじゃん…って更に。
四季のカテコ、どんな敵役だって皆で手を繋いでくれるから好き!!(笑)

3.おわりに(劇団四季は作品主義)

劇団四季は作品主義。とはいえ俳優さん達は本当に素敵。もうどうしたら良いんだと頭を抱えてるよ……
というのも、月曜の「週刊予定キャスト」の発表を楽しむべきなのか、そわそわするべきなのか。この緊張感を毎週乗り越えてるファンの方々の気持ちの強さを思い知ったところです。先週はベルが別の俳優さんに変わってしまい五所さんの不在を嘆いてしまったけど(前述したとおり、先週末に観劇した平木さんのベルも本当に素敵だった)、今週はついにルミエールが大木さんから他の俳優さんに変わり、思ってた以上に寂しくてロスが怖いです。ロングラン公演だからって「舞浜に行けばいつでも拝見できるなんて夢みたいだな」とほくほくしてたけど甘えてた……でも大木さんは1月末からずーっと連投されていたとのことなので、むしろ交代前に間に合えて良かったな。幸運だった。勿論再登板を待ち続けるけど、これが「キャス変」か、という初心者の学び。でも四季は作品主義。しばらくこの余韻に浸りながら過ごすよ……えーん……
登板されたら全力で通い、キャスト表から去られたら労いの気持ちと共に大人しく待つ。まだ自分本位の気持ちが強すぎてそこまでの域のマインドに達せられてないけど、そういうおたくに私はなりたい。

まとまらないけど、予期せず舞浜に通うことになった3月、本当に楽しかったです!『美女と野獣』舞浜公演に出会えて良かった!


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