nana

小説をメインにしています。非常にゆっくりのんびり書き進めています。 創作は他に音楽や…

nana

小説をメインにしています。非常にゆっくりのんびり書き進めています。 創作は他に音楽や絵本も手がけています。 興味もっていただきましたらYouTubeにてお待ちしています♪ホームページも開設しております。

マガジン

  • 呟きエッセイ集

    まとめて読みたい方用😌

  •   『Another Life 』

    ”何かを選ぶということは、別の何かを手離すことでもある“。生きていく中で度々遭遇する分かれ道。もしもあの時……。現実には成し得なかった「別の可能性」の物語です。

  • 『ぐりとぐみの物語』

    音楽ユニットぐりとぐみのサイドストーリー。 コンセプトは「大人が読める童話」です。 執筆は無期限お休み中。 いつか再開するかも?

最近の記事

GULIの呟き

立ち向かうのは良いこと 逃げるのは悪いこと 勝つのは良いこと 負けるのは悪いこと 頑張るのは良いこと 怠けるのは悪いこと 多くに染み込んでる考え方だけど そんな単純に分けれるものだろうか? 自分自身をジャッジしてるみたいで なんか悲しくなる 逃げても 負けても 怠けたって 苦しむよりはイイ しんどい状況から遠ざかれるなら アリなんじゃないかな

    • 【連載小説】Another Life

      第3章 『潮風の街で』 ⒋ 時を同じくして、母と真澄さんが名店横丁のパーラーに居たことは知るよしもなかった。真澄さんは母の高校時代からの友人だ。母はスミと呼んでいて、真澄さんは母をケイと呼ぶ。 「わたしコーヒーアメリカン、ケイは紅茶レモンよね?あとホットケーキひとつ、フォーク2本で」 スミはパッパとオーダーする。高校の美術部の帰りに寄り道していたあの頃から 「変わらないわね」 笑いながらそう言った。土曜の午後の割に店は空いていたので、程なくテーブルにオーダーが揃った。

      • GULIの呟き

        これを書いている目の前にグランドピアノがある。 誰が弾いても良いストリートピアノだ。 でも今日は弾かない。 気分じゃないのもあるけど確認したくないから 指が思った通りにうごかないことや、次の音を拾えない望まない空白が出来てしまうことや何度確認しても覚えられないフレーズ・メロディを・・・。 こういうとき まぁいっか、弾けるだけで幸せだし なんて思える人 広い世の中そういうスゴイ方も居るんだろうけど 欲深いわたしにはかなりなハードル。 好きなもの思い入れのある

        • 【連載小説】Another Life

          第3章 『潮風の街で』 ⒊ 橋をまたいで細く流れる川の斜面を降りた柔らかい緑の 床に腰をおろし、私たちはティータイムを思い思いに楽しん だ。風に乗った潮の香りが時おり強くなる。それもまた良い感じである。 お茶うけの会話は、夏子がほぼ一方的に楽しそうに喋っていた。母のDNAを継いで絵の得意な妹は、部活には入らず 一年生の有志で漫画サークルを立ち上げたこと、購買のベーカリーが美味しくて大人気だけど昼休みに買うのが大変なこ と等々。 だが、話が一息ついてケーキドーナッツを頬張

        GULIの呟き

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        • 呟きエッセイ集
          7本
        •   『Another Life 』
          14本
        • 『ぐりとぐみの物語』
          6本

        記事

          GULIの呟き

          こころ折れる事件が2つもあった。  単純骨折の方から。 運転免許の変更で警察署へ行く。 ちなみに30分の徒歩。後々コレが効いてくる。。。 受付で用紙をもらい記入して さて免許証… アレ?ない。ウチに忘れてきた。 脳内ガーン。。。 ショック冷めやらぬまま書いた用紙持って受付の人に事情を話すと 横から聞いていたらしいもう1人の声 「なんで来たの?」 ボキッ ここで折れた。 いまおもえば きっとユーモアを含んだ言い方だったのだろうが、そのときはキツく聞こえたの

          GULIの呟き

          【連載小説】Another Life

          第3章 『潮風の街で』 ⒉ 名店横丁は祖父母の若かりし頃からある小さな百貨店だ。当時は「よろずデパート」と呼ばれていたらしい。その名のとおり、地下の生鮮売り場から始まり、一階の花屋・お茶に乾物に漬け物屋、二階のケーキ屋・パーラー、三階の画材屋・手芸屋・アンティークな雰囲気のおもちゃ屋といった具合で、服飾と電化製品はないけど色々揃っている。何度か部分的に改装したりフロアを継ぎ足したりもしているので、中は迷路のような入り組んだ造りになっている。 「お茶してく?」 祖父母に連

          【連載小説】Another Life

          GULIの呟き

          よくある町内会の行事に 近所エリアの清掃がある。 町内会は戦前から脈絡とつづいてきた 暮らしのシステム いわば ニッポンの伝統。 ただ町内会といっても ビミョウに線引き あるようで。 もっとも 役員とかお当番とか 全部フラットにしたら運営が大変 ってことなのだろうと推察する。 ちなみにわたしは 会員にはなってるけど 冒頭のような行事は まずもって参加したことがない。 というより 参加したくても 空気がそうじゃない って方が正確かな。 ココで話を少し飛ばさせて

          GULIの呟き

          GULIの呟き

          とても辛い状況の友がいる。 昔から人一倍向上心があって 自分を励まそうと一生懸命で メールの文面から私が汲みとれているのは ほんの僅かでしかないだろう。 ただ。。。 (そんなにガンバらないで…) (すこし肩の力ぬいてみようよ…) トライする姿勢や頑張りを 打ち消すことはしたくない。 そして 当事者の大変さ 私は本当には分からない。 だから呑み込んでいる。 何かしたくて 役に立ちたくて でもそこにあるのは 手のとどかない歯がゆさ。 むつかしい

          GULIの呟き

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          「おにぎり」と「おむすび」 食材的には同じ。 ではコトバとしては、、、? たとえばコンビニ。 セブンの商品は「おにぎり」と表記ですが ファミマの商品は「おむすび」なのですよね 他のコンビニやお店はまだ調べられてませんでが、なにげに棲み分けされてること 意外と知られていないのでは? と思いまして書いてみました。 ちなみに本日はランチに「おむすび」をいただいてます。 おむすびは人が結ぶ=縁という意味合いがあるらしいです。 ちょっと柔らかい表現にも思えます。

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          【えほん×おんがく】ぐりの絵本

          昨日より公開してます😊 📘nanaのストーリーを お気に召していただいている方に ✨ぜひ✨ 読んでほしいなぁと思います。 よろしかったら観にいらしてくださいね🎉

          【えほん×おんがく】ぐりの絵本

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          【連載小説】Another Life

          第3章 『潮風の街で』 ⒈ 「お姉ちゃーん、こっちこっち!」 海水浴場とは逆サイドの駅まえ広場にある噴水が、一斉に水しぶきを上げるのと同じタイミングで、妹の夏子の声が重なって耳に飛び込んできた。水しぶき越しには、新しい制服に身を包んだ高校生の夏子が、今にもジャンプしそうに背伸びしながら手を上げている。ゴールデンウィークを間近にした土曜の午後、新しい生活エリアのF駅で、私は離れて暮らすこととなった妹と落ちあう約束をしていた。 「早かったね。」 「うん、ホームルーム早く

          【連載小説】Another Life

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          ホームページの過去blog選り抜きエッセイ。いつか書くかもしれないのでナンバリングしときます。 ________________________ 『anniversary of mam's passing』 大切にしている日だし、其れなりに考えて毎年過ごしている一日ではあるものの、心持ちナーバスになってしまう日でもある。 19歳でこういう別れが来るとは、考えもしなかった。享年42歳、とうとう一度も帰宅できずに病院のベッドで過ごすことになった最後の数カ月は壮絶すぎて、何十年経

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          【連載小説】Another Life

          第2章 『分岐点』 ⒍ 「潮の流れが早いわね、今日は」 斜め後ろから母の声がした。目はまだ少し赤いけど声のトーンは何事も無かったかのように穏やかだ。 「へえ、そうかい。」 真希子は短く相槌を打ち、温かいプーアール茶を淹れたカップを乗せて、恵子の席に円卓を回した。 2人の仕草は慣れたものだ。そして私は今回も確かめている。娘でも孫でも決して入ることの出来ない境界線。寂しい気持ちではない、疎外感とも違う、だだ眺めて納得する、それだけ。 「ピアノは希子が好きで選んだ道で

          【連載小説】Another Life

          【連載小説】Another Life

          第2章 『分岐点』 ⒌ 啜る音がして顔を上げると、母がハンケチで目頭を押さえている。チクッと胸を刺された気がした。抑もウソをついてるのは自分なのだ。それが無ければこんな話にはなっていない。自分が取った選択は正しかったのだろうか?今ならまだ修正できる。いや、それはもう決めたことじゃない。でもなぁ。。。 希子が脳裏でそんな自問自答をしているうちに、恵子はスッと席を立ち化粧室の方へきえていった。 「ママが泣くと思わなかった。…言い方…キツかったかな…ワタシ。」 独り言のよ

          【連載小説】Another Life

          【連載小説】Another Life

          第2章 『分岐点』 ⒋ 「アラ、これからの事なんてゆっくり考えればいいじゃないの。浪人中は時間たくさんあるんだから。」 唐突に割って入った母の声。 マズい、先に言われてしまった。 しかも浪人前提だ。 「あのね、ママ。音大はさ、やっぱり私にはハードル高いんだよ。だからね、専門学校に通おうかなって思っていて、音楽系の。ホントいうとそっちの方が合っているんじゃないかって気がしてきたんだよね…。」 声が少し震えた。口下手で普段から話すことに自信がないから、こういう時は尚更だ

          【連載小説】Another Life

          【連載小説】Another Life

          第2章 『分岐点』 ⒉ 駅舎を出ると微かに漂う潮の香り。海水浴場に通じる駅前通りは、車も人も疎らでのんびりした空気を醸し出している。トップシーズンの賑わいがウソのようだ。土産物屋の立ち並ぶちいさな商店街とすこし距離を置くようにして建っているモダンな3階建てのビルには有名中華料理屋の看板が出ている。祖母はここの最上階の個室を予約してくれていた。 祖母の真希子は私の名付け親でもある。ちなみに、大人の事情で妹の夏子は父方の祖父が命名しているが、勿論こういう背景は祖母の私たち姉

          【連載小説】Another Life