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雨の土曜日 新月

久々に雷が鳴るくらいの大雨。
疲れてるから家でゆっくり出来るのは嬉しい。

だけど、憂鬱な気分になる出来事は起こるもの。
もう、考えるのも、気持ちを伝えるのも面倒くさい。

ところで、夢なのか現実なのか、わからないくらい、まさに夢みたいな景色をみた経験はある?

私は、今となっては、本当に夢だったんじゃないかと思う景色が記憶のなかにある。

学校帰りに、なぜかいつもと違う道を通っていたら、突然満開の桜を見つけて。

近づいていったら、暖かい日差しの中で、ピンクの桜の花びらが、信じられない位大量に、ゆっくり、ヒラヒラと降り注いでいて。
多分友達とみていたと思うんだけど、
なぜか二人とも、無言で。

私はただただ、この景色を忘れたくない、
今、この感情を忘れたくないと強く願っていた。

もうすぐ桜の季節だし、またあの風景を思い出すことが増えた。
記憶のなかの風景は輝きを増し、暖かくて、幸せだった記憶が溢れ出す。
もう、多分、数十倍に美化されているんだろうな。

一緒にみたと思われる友達とも、もう連絡が取れなくなっているから、確かめることは出来なくて。
今となっては、現実なのか夢なのかわからない。

でも、もし、友達に会えたら、聞いてみたい。

その友達とも、しばらくあんなにいつも頻繁に会っていたのに、どうして連絡をとらなくなってしまったんだろう。

友達さえ、夢なのかの住人みたいだ。

今を考えるのが辛くて、1番幸せだった風景をぼんやり思い出していた。

あんまりよろしくないかもしれないけど、たまにはいいよね。

いつか、こんな日のために、あの日の私は忘れないでって強く願った気もするから。


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