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死別以外のグリーフ(喪失による悲しみ)から学ぶこと

愛着のあるものとの別れ🟰対象喪失は、死別に限りません。

病気、失業、離婚、失恋、進学、巣立ち、引越し、結婚、災害、事故、暴力、愛用していた物が壊れた或は失くした…などなど死別以外にも、様々な喪失体験をしています。
ただ、そのグリーフ(悲しみや苦痛など)の形は、その時々で、全く異なりますよね。

そして、これらのグリーフのうち、結婚など幾つかは、死別よりも早く、対象喪失後の、新しい世界に馴染めるように思います。
なんとなく、アイデンティティの再構築という表現が、しっくり来るのは、私だけでしょうか。


さて、母を亡くしてから、毎晩、父と電話で話すのですが、珍しく先日、しょんぼりしている様子が伺え、心配になりました。
週末、久々に帰省すると、やはり近い将来の生活に不安を感じていました。
父も80代。現役で働いているとはいえ、色々と、思い通りに動かない身体、人を頼らないと生活できない自分に、苛立ちや、不安を感じている様子。もしかしたら、疎外感すら感じているかもしれない。
そう言えば、母の7回忌は、生きてるか問題を度々口にしていますが、先日はついに、「お前に任せたよ。」と、自分は居ない事になってました…。

当たり前だったことが出来なくなった、体の機能に不自由が生じている、自分の死を意識する…。
これらによる不安や悲しみ、怒りなど、紛れもなくグリーフです。


こんな時、母が居れば、気持ちも楽になるのだろう。母なら、何て言うのかな。きっとしんみりしながらも、二人で前向きに笑って話しているだろうなあ。


そんな父の今後のことや、グリーフケアについて考えていたら、ペットロス、ペットロス前のグリーフ(予期悲嘆)についてお話しするだけでなく、人それぞれのロス体験を再開したいな。なんて気持ちも芽生えました。


それはさておき。
死別以外のグリーフだなあ。と、今更考えていたのが、失業です。
私は日々、失業した方々とお会いしております。
当然、不安、怒り、悲しみなど、グリーフ反応を語られる方が多いのですが、普段「グリーフ反応だ」とは、意識していませんでした。

そして、失業もひとそれぞれの事情があります。
自分から退職した方、契約満了の方、会社の都合、社会情勢の影響で退職を余儀なくされた方…

様々な理由により退職しますが、中には離れて初めて気づく事もあるようで…。在職中は、辛くて辞めたのに、時間とともに、辛い記憶が薄れ、気づけばよい思い出になっている。

失業に限らず、こんな経験ありますよね。

喉元過ぎれば熱さ忘れる…

また、辛い記憶に支配されていれば、視点をずらすだけで、ご自身の中にあった前職にまつわるストーリーが、ガラリと変わったりします。
「何も出来ない私。」から、「色々やってきた私。」など。

そうやって、多くの方は、新しい会社で、新しい人生を歩いていきます。
過去は消せないので、痛みも喜びも、経験として持っていきますよね。

グリーフワークには、いくつかの段階がありますが、最後は、喪失した事実を受け入れ、新しい世界になじんでいくことです。
大切な何か・誰かを失った辛い体験から、学び成長することで、アイデンティティを再構築する。

全てのグリーフは同じものはありません。
しかし、私たちは、様々な別れ(喪失)体験を繰り返しているはずです。

だから、今は辛い苦しい時期でも、いつか和らぐ。過去に体験したグリーフワークを思い出し、対処方法を見つけるのも良いかもしれません。

取り留めなく書いてしまい、伝えたい事がまとまって無いのですが、最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。

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