No.14【試合分析】日本対イラン(アジアカップ決勝トーナメント-ベスト8-2月3日)
試合の展望
アジアカップベスト8で、アジア最高峰のイランと対決。選手層で言えば日本の方が上だが、どうなるか。
日本は、伊東の離脱が痛いが、まだレベルの高い多くの選手がいる。また、今回は、前田を左で使っているが、どのような活かし方をするか。
前半
スタメンは以下の通り。
日本は、4231。左SBに伊藤、左WGに前田が入る。対するイランも、4231で入る。
さて、日本は、前田と伊藤を採用してきた。前田はCFもできる選手なので、中を取らせることも、サイドに張らせることもできる。また、伊藤は、中山と比べ、守備的な位置を取る選手なので、どのような形にするかは注目された。
試合を見てみると、伊藤はやや低い位置が多い。そして、前田は、流動的なポジショニング。今まで、中村がやっていたことを踏襲する形だ。前田の方がより中のポジションを取り、かつ、守備での貢献度が高いか。
対してイランは、4231の形。守備時、CFのアズムンは、CBまでプレス。その場合、STのゴドスがDMを切りながら、他方のCBに出るとプレスに行くこともあるが、基本、見ることが多い。WGはSBにつくが、逆サイドのWGは、絞ってきてDMを見る形が多い。
今回特徴的であったのが、伊藤と前田の距離が遠いときは、間に守田か久保が入ってくるという点だ。ここは、どちらが入るか決まりはなく、流動的。ここで、前田が落ちてくることは少ない。やや高い位置を保つよう意識しているよう。また、伊藤が高い位置を取ることもあり、その場合は、守田がやや落ちてくる形。例えば、18分のシーンを見てみる。
上田が右でポストプレーをし、その後、左で富安がボールを持つ。この時点で、前田は、上田が空けたポジションを取る。そこで、空いた左には、久保が流れている。そこに富安がボールをつけると、中の守田と前田が、裏へ抜け出す。久保が交代するまでは、左サイドの選手は非常に流動的であった。
前半、イランは、落ちてくる守田、落ちたり左に流れてくる久保の対応に苦戦した。守田が斜め下に落ちたとき、または、久保が流れてきた場合、DMが付いていくか、WGがマークを変わるか、迷いが生じていたためだ。それが出たのが、20分のシーンだ。
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