No.13【試合分析】ウルヴァーハンプトン対マンチェスターユナイテッド(23/24-第22節-2月1日)
試合の展望
現在、10位前後を行き来しているウルヴァ―ハンプトン、ことウルブズ。ここ数試合負けていないが、ホームにユナイテッドを迎える。ファンヒチャンを欠くものの、ネト、クーニャらがいるため、攻撃陣には期待が持てる。
ユナイテッドは、けが人が復帰して、ベストメンバーが揃っている。CL出場権の獲得のためには、負けられない試合。
前半
スタメンは以下の通り。
ウルブズは、3421あるいは5221の形。攻撃時は、WBが高い位置を取る。また、ボールと同サイドのCBも、少し高い位置で幅を取る傾向にある。その場合、ドイルが落ちてきて、後ろの人数を補填する。他方で、レミナは、やや高い位置。ネトやクーニャと近い位置を取る。
前線のベレガルド、ネト、クーニャは、自由。サイドに流れてくることも、後ろに落ちてくることもある。ただ、数人が同じ動きをすることはなく、例えば、ベレガルドが落ちてくると、空いたスペースにクーニャかネトが走りこむ。他方で、クーニャかネトが落ちてくると、ベレガルドがそこに流れる。
前線がどのように動いても、WBは、やや高い位置で幅を取っているので、そちらのフォローは常に存在する形。ウルブズの前線3枚及びレミナは、1対1に強く、ボールを運べるので、その長所を生かす戦術を採用しているといえる。
守備も、3421のままで、前線3枚から、CB、DMに積極的にプレスに行く。後ろもついていく。また、人基準で守備に行くため、WBが絞ったユナイテッドのWGについていくこともある。そのため、右WBが中央にいる場面もちらほら。
ユナイテッドは、4231がベース。ラッシュフォードが左、ガルナチョが右に入っている。後ろでボールを持つと、4231のままボールを動かすが、ハーフあたりに入ると、メイヌーが前に出て4141のような形。
サイドは、SBとWG、どちらかが中に入るやり方。サイド攻撃時、逆サイドのSBは、低い位置で中に絞ってくるため、瞬間的に3バックになる。ただ、その位置にカゼミロが入り、SBが高い位置を取ることもあり、そこは流動的。CFのホイルンドは、サイドに流れることはあまりないが、ガルナチョが中に絞ってくると、落ちてボールを受けに来ることがある。常に高い位置にいることまでは、要求されていない様子。
試合は、ユナイテッドがボール持つ展開。マルティネスの復帰で、後ろから縦パスが入る。ボールが入ることが分かっているからか、前の選手のフォローが早く、ボールがよく回る。また、その影響で、バランのパスワークも良くなる。
5分、ユナイテッドは先制に成功する。右でダロトが左足のクロス。中で受けたホイルンドがラッシュフォードに落とし、インサイドで右に決める。色々と問題のあるラッシュフォードであるが、攻撃で結果を出すのはさすがである。
幸先のいいスタートを切ったユナイテッドだが、相手は曲者のウルブズ。攻撃の形も、オーソドックスなものではない。13分、以下の図のように、ウルブズは、後ろのビルドアップからチャンスを作る。これは、ドイルのパスワーク及び前線の動きが秀逸であった。
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