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効率的なランニングフォームについて思うこと

鳥はなぜあんなにスムーズに飛ぶことができるのか。

こんな質問をされて鳥が誰かに飛ぶフォームを習ったからと答える人はいないでしょう。

鳥が飛ぶ速さを競う場合は速く飛ぶ為のトレーニングを施すことで(実際にどうなるかはわかりませんが)より速く飛ぶことができるかもしれません。

鳥がスムーズに飛べる理由は飛べるようになった日から、飛ばない日がほとんどない、つまり毎日同じ動作を反復していることにあると思います。

これは動き回る動物なら全てに当てはまるでしょう。足が速い、ある特定の動きをスムーズに行う動物はその動きをほぼ毎日行っていることが一番の理由だと思います。


ランニング初心者です。走るコツやフォームを教えてください。

よく聞かれる質問の一つです。

ランニング初心者というのはランニングをトレーニングや運動種目として考えた時の初心者という意味で、走ることそのものを生まれてから一度もやったことがないという意味ではないでしょう。

健全に生まれた人なら幼少期にすでに走るという能力は身につきます。

ランニングをスポーツや運動の場だけでのランニングと捉えず、上記で述べた動物たちのように日常の中に日々走る(飛ぶ)という行為あれば次第に動きは鮮麗されていくと思います。

人が他と異なるのは走る能力があるのに、どこかのタイミングで走るという行為を全く行わなくなる点だと思います。

おそらく他の動物たちも走る、飛ぶ能力があるにも関わらず、その力を長い期間使わなければ動きはぎこちなくなっていくでしょう。飛べるようになった鳥を長い期間飛ばせないようにすると動きはお粗末に、またはすぐには飛べない状態になると思います。

そんなことをするとものすごく非道な感じですが、人ではよくあることです。

エリートのマラソン選手たちが長い距離をスムーズな動きで走る姿を見るとあんなフォームで走りたいと思うことはあるかもしれません。

走りのコツ、フォーム練習を多く行ったことにより培ったランニングフォームと思う人もいるかもしれませんが、日々走るという行為を長い期間行ってきたことが鮮麗された1番の理由だと思います。

もちろんドリルや動き作りが必要ないというわけではないありません。それはそれで役割を果たす一つですが、メインが何かと聞かれたらやはり「走る」という動作を日々行うことです。

逆になぜ走りがぎこちない、すぐに疲れるのかを考えると、それはフォームを習っていないからではなく、シンプルに長い期間走るという動作を行っていないからだと思います。

「疲れないフォーム」を身につけたいという要望を受けることもありますが、どんなに効率的なフォームを身に付けても(何を持って効率的なフォームというかは分かりませんが)、個人の限界に近いペースで走れば誰でも疲れます。

走り始めてすぐに疲れる1番の理由はフォームではなく、個人の体力に対してペースが速すぎることでしょう。

フォームが関係ないというわけではなく、怪我、疲労によるバランスの崩れの修正は行なったりします。

ただ鮮麗されたフォームはその日1日でどうにかなるものではなく、長い期間積み重なった走るという反復の動きが一番の理由だということを心に留めておく必要があります。

長い期間、走る距離を積み重ねていく。

シンプルですが難しいことです。

というのも、自身の体力に合った、身体が走るストレス負荷を許容できるペースで走る必要があるからです。ここでのペースとは単純に走るペースだけでなく、走る頻度、一回で走る距離をどのように進めていくかということです。

急ぎすぎれば疲労や故障で結果走れなくなり、最初の1ヶ月では多く走ったかもしれませんが、1年で見ると対して走ってないということになりかねます。

次の1年、3年、5年間で一番走れるペースはどのくらいかを理解するのは難しく、急ぎすぎることで多くのランナーが走る習慣の中断を余儀なくされたことがあると思います。

長距離走の技術の一つにペース配分があり(ここでも一回のランニングでのペースだけでなく、頻度や量など練習を進めるペースも)、他からは目に見えない重要な技術です。

正しいペース配分を行うには体力レベルだけでなく、性格も含め自分自身をよく知る必要があります。


そうやって試行錯誤しながら走るを続けていく。

非効率的に感じる方法を試行錯誤(フォームの練習というよりは成長を伴う継続した練習)しながら続けた先に身に付く効率的なフォーム、体力の向上があると思います。

それでもフォームの見た目を変えることが一番重要で(パフォーマンスは二の次)変えて欲しい人がいるなら、疲れやすくなり、故障が多発してもいいという条件付きで教えることはできるかもしれません。

何事も「簡単そう、効率的に見える」の背景には長く続けてきて積み重ねの行いがあります。

日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。