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「音楽」と「音が苦」・・・怖いクラシック、怖い音楽、怖い絵、呪いの曲、トラウマの音楽授業。


〇「怖いクラシックコンサート」上野東京文化会館大ホール

先年ヒットした美術書「怖い絵」の著者が監修した「クラシック」と「怖い絵」のコラボしたコンサート。

ムソルグスキーの「禿山の一夜」や、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」などの名曲に、
ベラスケスの「王女マルガリータ」や、ドラクロワの「怒れるメディア」
ファレーロの「サバトに赴く魔女たち」などといった絵画を組み合わせて、
その絵画に描かれている「怖い」部分をより強く印象付けるという趣向であった。

クラシックや西洋絵画について詳しい方なら、これらのラインアップを見て、「ああ。あの絵にはこの曲だな」などと推理されていることだろう。


「怖いクラシックコンサート」の模様は、9月19日~25日まで
ネット配信もされるらしいので、お興味のある方は是非。


〇不吉な曲

ところが私は、「怖いクラシックコンサート」というタイトルを聞いて
全く別のものを想像していた。

それは、「聞くと不吉な事が起こる曲」いわゆる「呪いの曲」が演奏されるのでは、と思ったのである。


「この曲がラジオから流れると、多くの自殺者が出る」とか
「この曲が作られた年からナチスが台頭し始めた」とかいう類の曲である。

だが実際は曲としては全く健全なラインアップ。
怪談好き特有の「深読みのし過ぎ」であった。



〇怖い曲の都市伝説

ところで、クラシックに限らず「怖い曲」というものは、いくつか存在する。

一つは、「その場にいる筈のない人の声が入ったレコードやCD」などである。岩崎宏美の「万華鏡」やオフコースの「YES YES YES」などが有名であるが、多くはレコーディング時のトラブルやミスであると言われている。

もう一つは、前出の「その曲を聞いたり、かけたりすると不吉な事が起こる曲」である。

この代表的なものは、「暗い日曜日」という曲。

「自殺者の出る曲」として有名で、イギリスのBBCでは
放送を禁止されたこともあるらしい。

しかし、その多くは都市伝説化していて、実際に亡くなった人が何人いるというような正確なデータは分からない。

ただこの曲、作詞者も作曲者も共に、曲が売れなかったり、婚約者を失ったたり、人生の不運な時期、暗いタイミングで作られたらしく、曲の印象もやたらに暗い。

もし初めてお聞きになるなら、体調の良い時で、天気の良いすがすがしい日に聞かれるのが良いと思う。万一何か不幸な事が起こっても、当方は一切責任持てませんから悪しからず。



〇音楽の授業はトラウマ

ちなみに、私は、子供の頃、音楽の先生との相性が良くなかった
いくつか理由はあるのだが、何より「音楽やってる者は特別」という
プライドが感じられるのが苦手だったのだ。

当時私は、


「ピアノはなぜ黒鍵と白鍵があり、黒鍵の無いところがあるのか」
「ドレミファソラシドはどうしてドレミファソラシドなのか?」

というような事を知りたかったのだが、
授業ではそんな事は教えてくれず、
成年になっても、この疑問にちゃんと答えてくれる人はいなかった。

「ドレミはドレミ。考えることは無い」
「ピアノはこう作られているから、疑問に思ったことがない」

知り合った音楽関係者に聞いても、そんな感じで、疑問は解けず、いつしか「音楽は音が苦」となり、ますます音楽と音楽家が嫌いになった。



〇トラウマ解消

そのトラウマが解消したのは、社会人になって、数年経った頃、ピアノの講師をしていたという女性が、分かりやすく説明してくれたのである。

それ以来、音楽を自然に楽しむことが出来るようになった。


しかし、今思えば、当時もそんな障壁などものともせず
自分から学べば、良かったのだと思う。


私の友人で教師をしている男がこんなことを言っていた。

「求めるものを教えないと、生徒は授業を聞いてくれない
だが、教師の教えるものを素直に吸収しないと、
その先苦労することも教師は知っている。

そして、自分の好きな事について無限の好奇心を持ち
一見関係ないような事もそれに付随する事として
主体的に学ぼうとする者が、成功者となる事が多い」



                     おわり



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