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「落としたい女たち」・・・お江戸両国亭。

「落としたい女たち」と聞いて、どれほど色っぽい会なのかと思ったら、
女性による落語会だ。
なるほど、「オチのある話をしたい」、つまり、「落としたい」女ということか。

声を掛けてくれたのは、友人の野良のりオさん。のりオ、と言ってもれっきとした女優である。

以前から注目していたが、落語もすると聞いて、興味がわいた。

総武線の両国駅から数分の所に、お江戸両国亭はある。


お江戸両国亭


初めて行ったが、あっけらかんとした明るさ。オフィスの一角のような場所だが、定期的に落語会なども開かれている寄席である。

今回の「落としたい女たち」で登壇するのは、野良のりオさんを始め、本職の落語家さんたちではない。
普段は、役者やタレントをしている女性たちが主催者の声掛けで集まり、
落語に挑戦する、いわば勉強会である。

勉強会だから中身は玉石混淆。不慣れな芸事に奮闘する姿を見るのも、
新鮮な刺激がある。

そんな中で、野良さんは、さすがの出来を見せた。
後で聞くとご本人は、頭の中が真っ白になって、と謙遜しているが、
確かに飛んでしまっているかな?と思う瞬間はあったが、そこで固まってしまったりせずに、まとめ上げる力は、舞台経験の多さがものを言ったのであろう。
勿論、プロの落語とは違うが、すっきりと違和感なく演じきっていた。

演目は「ひと目上がり」。

軸(絵)に描かれた「賛」を褒めようとするところから始まり、目出度く終わることから、おめでたい席などでよく演じられるらしいが、私は初めて生で見た。

おかげで帰りは少しおめでたい、明るい気持ちで帰れたのだ。
やはり、落語は良い。心がホッとして上機嫌になる。

「落としたい女たち」は、落とすどころか、
心をアゲアゲにしてくれる会だったのだ。

    おわり

着物姿の 野良のりオさん



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