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「見逃すな!」・・・声を大にして言いたい。あらゆるスケジュールを調整して見てほしい。

「ザ・ウェルキン」シアターコクーン 7月31日まで

凄い物を観た!

冒頭から押し寄せる傑作の気配。
静かなテンポで、舞台となる時代とそこに含まれる人間の扱われ方を、
登場人物の紹介を通じて、緊張感たっぷりに伝えてくる。

詳細は実際に舞台を見て頂きたいので、ここには記さないが、
まず、幕開きから目が離せない。
決して開演時間に遅れたりしてはならない、後悔したくないなら。

物語は、終始、重くるしい時代の雰囲気を内包して展開するが、
吉田羊さんの重圧で含みの多いエリザベスを中心に
芸達者な役者たちの演技と巧みな脚本が、観客の心をわしづかみにしていく。特に大原櫻子さんは素晴らしく、彼女を単なるアイドル女優としてとらえていた自分が恥ずかしいほどだ。

そしてその緊張を、野放図なキャラクターと、次々に襲い来る予想外の展開が、実に心地よい。半端な女性礼賛でも、安易なノスタルジーでもない、
誰の心にもある「人間」を否応なく突き付けてくる作品である。

あらゆる世代の女性には、是非見てほしい。
そして、女性以外の人は、絶対見るべきだ。


作・ルーシー・カークウッド
演出・加藤拓也

東京渋谷・シアターコクーンで 7月31日まで
大阪・森ノ宮ピロティホールで8月3日から7日まで



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