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「ハレンチ大戦争」・・・GWは引きこもり


GWは、どこへ行っても恐ろしい人出で、出歩くのが怖い。
ひたすら自宅に引きこもって、溜まった本を読もうとするが、
新しい本を手に取るより、懐かしい本を読みなおす事が多い。

永井豪さんのSFホラー「ススムちゃん大ショック」を読み始めたのを皮切りに、あの「ハレンチ学園」まで読み返してみた。

これは、ギャグ漫画でありながら、最後は悲劇的である。
有害図書としてPTAからやり玉に挙がった腹いせなのかもしれないが、「学校」が戦場になり、崩壊する。

いくつかあるハレンチ学園のクライマックスの内、最初のクライマックス「ハレンチ大戦争」である。

レギュラーキャラのイキドマリこと袋小路クンが、学園を巻き込んだ戦争の最中、「ぼくらはレギュラーだから死ぬわけないし」と塹壕の中で、のん気に構えていると、主人公の山岸クンが
「バカヤロウ!この作者は、レギュラーだって主人公だって容赦しねえんだ。誰でも殺しちまうような奴なんだ」
と作者について語り出す。
すると、イキドマリは突然死の恐怖に襲われて、「死ぬのは嫌だ―!」と飛び出してしまい、山岸クンの言った通り、マシンガンの集中攻撃を受けて死んでしまう。

漫画の出演者が作者について語るという技を初めて見たのが、この作品でした。

永井豪さんは、よく登場人物に作者自身の事を語らせる。

あの大ヒット漫画マジンガーZで、主人公の同級生で、通称「ボス」に

「おれは兜の友人で『ボス』ってんだ。本名は俺も作者も知らねえがな」

と言わせたのが、子ども心に印象的だった。
それ以前にも「冷奴」という作者のキャラを登場させ、
漫画の解説をしたり、時には主人公に「冷奴(作者)」を
討ち殺させたりしていた。

作者が実際にキャラクターとして登場するのは、手塚治虫先生もバンパイヤなどでやっていたから、当時流行っていたのかもしれない。

おわり


こちらは永井豪さんのSF「ススムちゃん大ショック」

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