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「千葉真一・笑福亭仁鶴・みなもと太郎」・・・子供の頃の精神形成の中核にいた人々が相次いで亡くなった。



衝撃だった。

初めてキーハンターを観た時の伸びのある大きなアクション。
初めて七度狐を聞いた時の爆笑。
初めてホモホモ7を呼んだ時の興奮と戸惑い。

それらは、ほぼ同じタイミングでやって来た。

千葉真一さんが、キーハンターのOPで天井のパイプに掴まって
突進してくる車を避けるアクションはその白い服と共にいまだに脳裏に焼き付いている。
映画「戦国自衛隊」で戦いの世界に喜びを見出した自衛官の表情はアクション監督という、自らの生きる喜びと相通じるものがあるのだろうと幼いながらも感じ取ることが出来た。
千葉さんのアクションで、「男女ともに受けるアクションとかカッコよさ」があると感じた。


生まれて初めて買ったカセットテープは、仁鶴師匠のものだった。
あまりの面白さに、それこそすり切れるほど聞き返し、カセットデッキの不調でテープが切れた時は、丁寧に分解してつなぎ直した。
長じてから難波や梅田の劇場で本物を見た時は至上の喜びを感じた。
仁鶴師匠の落語で、「古典」と呼ばれながら、全く古さを感じない笑いの芸術があることを知った。

そして、みなもと太郎先生。
キャラクターが自分の意志で劇画調になったり、漫画調になったりする
余りに荒唐無稽な画面展開。楽屋落ちだけで進むようなストーリー。
しかし、その中に込められた思いは思いのほか真面目で。
真摯に漫画に向き合っていることがひしひしと感じられる。
みなもと先生の漫画では、漫画や表現、広くは芸術には、絶対の作法(ルール)というものは無いと教わった。


いみじくも、当時の多くの男子にとってある種の共通点がある事に後になって気付いた。
千葉真一さんを考えると、自分と比較して恥ずかしくなり、素直にかっこ良いと言えないでいた。

仁鶴師匠の落語について「古典落語らしくない」と言っている堅物演芸好きの大人には話しにくく、密かに自分だけで楽しんでいた。

「ホモホモ7」というタイトルの為に、みなもと先生の漫画が好きだと言うと白い目で見られた。

いずれも大手を振って好きだというには少し恥ずかしく感じていたのだ。

だが、それらの衝撃を与えてくれた方たちが今月相次いで亡くなられた。

今こそ言おう。私はこれらの方々が大好きだった。

全くジャンルの違うお三方から受けた影響は、実に大きい。

恥ずかしながら自分の感動などという矮小なものでは決して評価は出来ない方々なのだが、あえてわが身に起きたことで語るなら、私は皆さんの生み出したもので育ち今ここにいます。

本当にありがとうございました。

ご冥福をお祈りします。











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