最近の記事

自分も他人

自分でやろうと決めたことを達成できなかった時、 自分を信じられなくなる。 所謂、自信がなくなる。 そして、苦しむ。 なんで自分はこんなこともできないんだろうと自分を責める。 全て、決めた時の自分とトライした時の自分が同じ存在だと思っているから、今の自分がダメだと思ってしまう。 でも、それの失敗原因を分解してみると、 それは「何かをやろうと決めた時の自分」の見通しと、 「実際にトライした時の自分」の根気、或いは能力に分けられる。 例えば、「やることを決める時の自分」が、

    • さんぽ

      春の陽気な空気を吸うと、 地球の体温がキーゼルバッハに染み込んで、 鼻腔の奥がぐっと広がる。 天気予報を見忘れた僕はダウンを脱いで脇に挟む。 脱いだ下は半袖のTシャツで、 無味乾燥な空の光に意味を見出した天文学者のように、 袖を通る風がじんわりかいた汗の点と点を線で結ぶ。 そんなことを思って僕も空を見てみる。 この空の色がなぜ青く見えるのかを僕は知ってる。 太陽から出る光の波長の長さの違いによるものだ。 次に道に生えてる植物を見る。 この植物を僕は知ってる。 ミスミソウ

      • 身体作りと映画『マトリックス』

        僕の中での身体作りのプロセスってマトリックスの仮想世界の運営そのもののイメージ似ていて、、、 そもそも、あれって結局はシステムに対して、バグを食わせてより良いシステムにアップデートするっていうプロセスを、バグ側を主人公にして描いた映画だと理解してるんだけど。。 身体もシステムと同じでどんだけ立派なCPUとか基盤を持ってても、キャッシュが溜まってたりしたらインプットした情報が適切に処理されなかったりするのと同じようなことが身体でも起きちゃうから、ちゃんとシステムメンテとか保

        • 「信頼を失うのは一瞬」は複素平面で表せる

          信頼関係は複素平面。 信頼の積み上げは正数で 裏切られた時の感情変化は負数で、 懐疑心は虚数。 水平に実数軸、垂直に虚数軸が取られた図をイメージする。 ある人との交友を深めて信頼の実数が積み上がっていくと、座標は中心から実数軸(x軸)をプラス方向に移動する。 もし、その人との信頼関係が崩壊する時、座標が実数軸(x)を左方向へと移動するわけではない。 まず、懐疑心が生まれる。 この時、積み上げてきた総量がそのままの大きさで懐疑心へと変わる。動きとしては実数軸が反時

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          意識が先か、動きが先か。

          昨年、選手のポージング見ててふと考えたこと。 一般的に僕らは意識が身体を支配してると思ってるけど、 仮に100%意識が身体を支配してるなら、意識がイメージできないこと、 要するに経験したことのない動きは再現できないわけで、 だから、新しいことをできるようになるタイミングの一歩手前には必ず身体が一時的に意識を誘導するっていう普段とは逆の、意識をジャンプさせるためのプロセスが必要になるんじゃないか。 で、そのプロセスを定型化したものが守破離って奴で、いわゆるスポーツのフ

          意識が先か、動きが先か。

          多様性というブラインド

          多様性とかダイバーシティという単語を耳にすることが日常的になった。 そしてメディアの影響力を身をもって感じる。ここ数ヶ月で、元々学術書くらいでしか目にすることのなかった境界知能という単語も急に耳に入ってくるようになった。 一方で、こういった一般層に元々浸透していなかった単語はインフルエンサーの過激的な使い方で露出することが多くて、本来の使われ方に比べて少し偏った使われ方をすることが多い気もする。(もちろん、言語は使われながら意味が後付けされていく側面があることも事実。)

          多様性というブラインド

          大阪という街

          大阪が好きだ。 なんでかはわからない。長いこと住んで愛着が湧いているのならまだ理解できるが、住んだのは直近の2年間だけ。それでも、会社から歩いて帰ってるときはいつも大阪はいいなあとしみじみ感じている。 別になにか特別なライブイベントが起こったわけでもなんでもないのだが、記憶をスクロールしていけば、どうでもいいような、でも自分にとっては特別な映像が脳裏に浮かぶ。 クラシックコンサート中に不動産情報誌を読み上げるおじさんも、大声でよろよろ走りながら追いかけてくるおじいさんも

          大阪という街

          卒酒して感じること

          2023年4月にお酒をやめて、早くも10か月が経った。 自分の中では人生でお酒を飲むことを辞めるという決断をしたつもりなので断酒とか禁酒じゃなくて卒酒と呼んでいる。 昔から酒の場は好きで、量もそれなりに飲めるので、よく誘われては飲みに行っていて、あまり公には言えない失敗も何度も経験している。昨年なんかはオフシーズンの間ほぼ毎日お酒を飲んでいたと思う。そんなこともあり、久々に再開した友達に卒酒したことを打ち明けると、残念がられると同時に、よくやめられたねと驚かれる。 ただ、

          卒酒して感じること

          身体は意思の奴隷じゃない

          「とにかく重い重量でがむしゃらに追い込んで、 空腹時間ができないようにとにかくたくさん食べて、 それ以外の時間はカロリーを無駄にしないようにとにかく眠る。  そうすれば今ガリガリの君でも大きくなれる。 身体とはそういうものだ。」 という迷信がある。 映画やドラマで「女ってやつはな。。。」と見当違いなことを語るおっさん並みに、主観に傾倒していて、本質を見ようとしてない発言に思える。 実際、一生懸命取り組んでるはずなのにあんまり成果が出てない人もいる。 身体は僕たちの意思の

          身体は意思の奴隷じゃない

          「ささみとブロッコリー」というクリシェについて

          「白米も食べるんですね!炭水化物なのに!」 付き合いの浅い同僚や、取引先と食事に行くとよく投げかけれる言葉。 そして必ずと言っていいほど後に続く質問が、 「やっぱり、普段はささみとかブロッコリーしか食べないんですか?」 ボディビルダーにとっては何度聞かれたかわからない、擦り散らかされたこの質問。 もちろん質問者に悪気がないこともわかってる。 当初は、真面目に「実際は、時期に応じて豚や牛、卵や魚も食べるんですよ。」だとか「白米は筋肉にとってのエネルギーなので、、、云云かん

          「ささみとブロッコリー」というクリシェについて