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あの曲、聴きました。

あの曲、聴きました。

僕は、その日初めて、YouTubeをダウンロードした。

そうして、勧めてもらった曲を聴いていると、心が乱されて、怖くなった。
以来、僕はその曲の再生をためらうようになった。

僕が中学2年生だった頃。隣の席の子が教えてくれた、外国人のアーティスト。

お昼休みに、ふとした会話から、ねえ、この人知ってる?って。
スマートフォンで写真を見せてくれた。もう片方の手には、お母さんが作ってくれたらしい、焼

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小さな私

小さな私

あなたのお腹を抜け出してから
約22年が経ちました。

この20年間、ほぼ毎日19時間・ 22年で15万2570時間目を開いて、生活を営んできました。我ながらすごい、よくがんばった。

なんて、誰が労わってくれるのかしら。

両親?夫?それとも私?
きっと誰も言いやしない。
だって、私も知らなかったもの。
15万時間も起きて、活動していたなんて。

思い出なんて1つもない。
あるのは後悔と、あとは

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ナルシシズム

ナルシシズム

嫌だなァ。
自分が信じるべきものがはっきりしないというのは。

人から何か言われるたび、自分は価値のない人間なんじゃないか、と不安になる。己の過去を全て否定して、自分が望んだ通りにカスタマイズしたくなる。文句が一つも出ないような完璧な人、例えば、フランクリン・ルーズベルトとか。

打算と保身。

誰からも守られていないと信じきってしまった人間が唯一縋れるのは、それだけではなかろうか。たった二つの、

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悲しみ

昨年の五月。市の図書館で見知らぬ詩集に吸い込まれ、たった一つの詩を飲み込んで、泣いた。
悲しいわけではなかった。
そこに、私や、私の身近にあった人をみた気がして、訳もわからぬまま、ただ、ただ泣いた。
声は出さなかった。
いっときでも長くその詩を見て、あまりにも物覚えの悪い、幼く、愚かな私の脳みそに、詩の一文字、詠人の名前、いや、苗字だけでも覚えておきたかったのに。
もう、覚えていないのだ。
綺麗さ

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