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ヒースロー空港

 ロンドンを初めて訪れた時のこと。飛行機でヒースロー空港に到着した。

 イギリスは入国審査が厳しいと聞いていた。案の定、入国審査には長蛇の列が出来ていた。どんなことを聞かれるだろうか、何と答えようかと自分でシミュレーションしながら順番を待った。

 自分の番が来て、審査を受けた。パスポートを見せると日本語でこんにちはと言われ、あっさりと入国スタンプを押してくれた。日本からの直行便でなく、他国で乗り継いだ経由便だったから、日本人は少なく目立ったはずだった。

 とにかく、入国できてホッとし、荷物を受け取って待合ロビーに出る通路を歩いた。すると、通路際のパブで美味しそうにビールを飲む人を見つけた。飛行機の中でも飲んでいたが、全て缶ビールだった。グラスに注がれた生ビールを美味しそうに飲む人を見て、私も強烈に飲みたくなった。

 待合ロビーに出た後はまっすぐパブへ向かった。もちろん、1パイントのビールを注文し、イギリスに来たことを実感するのだった。

 ロンドンではユースホステルに滞在した。数軒あるユースホステルの中で、大きく比較的新しいホステルにした。そのため、ロンドンの中心から地下鉄に乗る必要がある。駅からホステルまでは歩いて10分もかからない。その途上に「アダムとイブ」という名のパブを見つけた。なにやら怪しげな雰囲気と名前を持つパブへ、宿にチェックインした後に駆けつけた。そこでももちろんん、ビールを飲んだ。

 ロンドンにしばらく滞在した後は、リバプールへ向かった。アイルランドのダブリンへ向かうためだった。

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