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コーヒー豆とおじいちゃん

 先日、私が、いろんな場面でお世話になっているひびうた珈琲が、リニューアルオープンと自社オンラインショップをオープンしたので、早速、コーヒーを注文した。

即日、注文した商品が届いたが、「粉」を注文したつもりが、私がうっかりしていて「豆」を注文してしまい「豆」が届いた。

でも、その時、また、ふと想い出したのが、おじいちゃんのことだった。

以前のnoteに、おじいちゃんのことを書こうと思いながら、おばあちゃんの話で終わってしまった投稿がある。

このおばあちゃんの寺子屋に、小学生の低学年の頃は、おじいちゃんが車で送り迎えをしてくれて毎週、いや週2〜3日は、通っていた。

おじいちゃんの家には、おじいちゃんが、いつも座るスペースがあって、おじいちゃんの手の届く範囲に、お茶、ポット、囲炉裏型ストーブ、テレビのリモコン、碁盤、、、と、あらゆるモノが装備されていた。

私も、おばあちゃんの寺子屋で勉強が終わると、そのおじいちゃんの「おもてなしスペース」に行き、もてなしてもらっていた。

冬場は、囲炉裏型ストーブの上で、古いやかんに石を敷き詰めて、石焼き芋を焼いてくれた。

皮が焦げて波打ち、中の黄色いホクホクのお芋。皮のはがしやすさと食べても美味しい皮の香ばしさが絶妙な、おじいちゃんの石焼き芋。

古くなって、ゴムがビロビロに伸びた靴下を見て「おじいちゃんの焼き芋みたいじゃない?これ」と思っていたほど、印象に残っている石焼き芋。

話がそれたが。

そして、小学生の私に、おじいちゃんは、角砂糖をいっぱい入れたコーヒーを作ってくれた。

その角砂糖には、時折り、アリがいたりして、コーヒーに入っていることがあり、そっと私はスプーンで救出していたが、おじいちゃんは、「大丈夫。アリもタンパク質」と堂々と言っていた。「タンパク質」というコトバを最初に聞いて覚えたのは、この時だった。

またまた話がそれたが。

最初は、インスタントコーヒーだった記憶があるけれど、いつからか、手動のコーヒーミルが「おもてなしスペース」に登場し、

「コーヒーって、元は、こんな豆なんやぞ。これをここに入れて、ここ回すんや。ほら、kamedaaaやってみ。」

と私に豆を挽かせてくれて、引き出しから出てきた粉で、いつもの甘いコーヒーを淹れてくれた。


「ええ匂いやろ。一つ豆食べてみ。」

と豆をひと粒渡されて、かじってみて、

「うわっ!苦っ!」

となったことも蘇る。


このおじいちゃんの「おもてなしスペース」でのおじいちゃんと私の時間は、

私にいろんな知識を与えてくれて

家のこと、学校のことを話す機会をくれて

その話したことに、おじいちゃん独自の「返し」をくれて

とても、貴重な時間だったと、今更ながら想う。


間違って豆を買う。

という私のうっかりミスから始まった、芋づる式のおじいちゃんとの想い出。


これを機会に、コーヒーミルを買うことにした。

おじいちゃん家にあった、カリタの手動のコーヒーミルを。

、、、と言いたいところだが、

電動ミルにした。笑

そこは、時代と生活感。


私は、おじいちゃんが大好きだ。



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