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《コラム》 ブランド誕生のきっかけ

こんにちは。「HAAG」を運営する株式会社スマイルコットンの代表・片山英尚です。昨年はブランド設立から10周年、節目の一年でした。これまでを振り返る機会はなかなかないですが、本日は「HAAG」をスタートするきっかけとなった「ボクサーブリーフ」をご紹介します。最後までご一読いただけますと幸いです。

2010年の終わり頃だったと思います。弊社の素材「Smile Cotton®」を使っているブランドの方から、「伊勢丹 新宿店のメンズバイヤーさんに向けて、何か商品をご提案できますか?」とご連絡がありました。当時の我々は、いちテキスタイルメーカー。生地の提供をしているブランドが同店に製品を卸していましたが、直接的な繋がりはありませんでした。

それから肌着のバイヤーさんを紹介され、「Smile Cotton®」の可能性を一緒に探っていきました。綿とポリウレタンが入った天竺の生地「ベア」というのがありまして、それがすごく肌触りがいい。そして生地に伸縮性があるので、立体にした時に可動域も得られる。この二つの点を活かして「ボクサーブリーフ」を作ることで、「Smile Cotton®」の良さを実感していただけるだろうと。まずは一型から開発をはじめました。

当時はデザイナーもいなかったので、バイヤーさんからアドバイスをいただきながら、自分なりに「ボクサーブリーフ」の研究を重ねていきました。何よりたいへんだったのが工場探しです。アンダーウエアの工場は特殊で、使うミシンもカットソーを生産するところとは異なっています。そうこうしているうちに、アンダーウエアの工場ではないんですが、「フラットシーマ」という縫い合わせる生地と生地が平らな状態になるミシンと、ウエストゴムを縫い付けるミシンを持っている工場を紹介されました。

当時の自分は根拠のない自信に溢れ、熱量だけで邁進していました。最初にお声をかけていただいてからファーストサンプルまでに要した時間は、2〜3ヶ月。バイヤーさんにサンプルを履いてもらったところ、「気持ちがいい、肌への滑りがいい」という感想をいただき、トントン拍子で製品化が決定。あわせて「HAAG」という名のブランドを立ち上げました。何より幸運でしたし、伊勢丹 新宿店さんもよく我々を相手にしてくれたと思います。

「ボクサーブリーフ」はロングセラーとなり、11年目に突入しました。ありがたいことに「使い倒している」「手放せない」という声をたくさんいただいてます。これからも真摯なモノづくりを肝に銘じながら、製品を通じて少しでも多くの方の役に立ちたいと思います。

片山英尚
HAAG Official Site
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