三途の川と、青いトカゲ
毎年お盆の時期になると、母方の実家の墓参りをする。そこには、幼少期の私を可愛がってくれた人が眠っている。
彼女がこの世を去ってから二十余年が経ち、墓前で報告することも変わった。
「志望校に受かりました」「就職しました」「結婚しました」……かつての未来が現在になり、そして過去になる。思い出たちをぐんぐん引き離しながら、生きるものだけが勝手に年老いていく。
ならばせめて、心まですべて未来に持ち出してしまうことのないようにと、私たちは墓参りをするのかもしれない。そして、いっとき