こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。昨日も書きましたが、本当に降ったり止んだりの日々です。
これが何が厄介かというと、雨が降った後に晴れ間が見えるのです。それなのにまた雨が降る。これではなかなかお散歩に行くのが大変で。
晴れたと思って歩き始めたのに、サラサラと雨が降り始めて仕方なくUターン。なんてこともあったり。

そんな中、どうにか雨が持ち堪えてくれた日のお散歩で見つけたのが「クサギ」の花です。

クサギとは

綺麗な白い花が咲く花なのに、臭木（クサギ）だなんて、なんだかかわいそうな名前がついていますが、本当に千切った葉っぱはなんとも青臭いような妙な匂いがします。だから臭木。

他にも、葉っぱが妙な匂いのする木はあるはずなのに、どうしてこんな名前をつけちゃったんだろう。と不思議に思っています。
というのも、花はクチナシなどのように強く香るわけではありませんが、とても甘くて花らしい良い香りがするのです。

日本では庭に植える植物として流通はありませんが、とにかく日本全国の野山でよく見かける植物です。山菜として若葉を食べることがありますが、茹でるとその独特の香りは無くなります。というか、葉っぱをちぎって最初は香っても、その香りはいつの間にかなくなるのです。

・・・やっぱり他の名前をつけてあげてほしかった（笑）

海外では観賞用

調べていくと、近似種は欧米やヨーロッパでは観賞用として庭木や庭園樹として利用されているようで、英名で「harlequin glory bower」と呼ばれているそう。
私も、クサギは雑木風の庭園では利用価値があると思っていまして、それはこの夏に花が咲くことと、秋に特徴的な赤い実がつくことが理由です。

実は、花弁のようにも見える赤いガクの中心に、薄紫色の丸い実がつくのですが、これは実の時期になると野山でもとても目をひきます。
季節感を感じられる、そして日本の環境で育つ樹です。庭植えとしての樹木としてもとても魅力的だと思うのですが…。

実の様子、また写真が撮れたらご紹介しますが、一足先に気になる方は、以下のリンクで見てみてくださいね。

実は染料になる

実は染料として日本では古くから利用されてきたようです。
クサギの実の部分が染料になるようですが、とても綺麗なターコイズブルーに染まるようです。
実の時期に試してみようかな。と思うほど、簡単に染められるようです。

noteでも、クサギ染めの手順をご紹介されている方の記事を見つけましたのでご紹介させてください。

因みに、昨日ご紹介した洋酒山牛蒡を利用して染めた場合には、綺麗なカシス色に染まるそうです。
今年、草木染めにチャレンジしてみようかな！？と思ってしまうほど、改めて私の散歩道には草木染めの材料が植わっていますね。

新嘗祭の黒酒白酒

クサギは普段山を歩いていて、花が咲いたとて、「クサギの花が咲いたわよ！」と、ヤマザクラや桐の花のように人の心に強く残るものではありません。
それでも、私はこのクサギの花の美しさと強さに惹かれて、人々の暮らしに何かしら関わりがあるのではないかと思いやっと納得するものに辿り着きました。

新嘗祭は、日本に古くからある宮中祭祀の一つ。その起源は神話時代にのぼるとも言われています。
新嘗祭にまつわつ記録の中に、黒酒白酒をお供えされるのです。
それは、万葉集にも記録されそして現代でもそのお供えは続いているそうです。

その、黒酒が「臭木の灰と黒麹」を用いられて作られているそうです。名前こそ残念な名前ですが、その灰は神聖なものと捉えられていたようです。

まとめー植物は面白い

野山を散歩していると、さまざまな植物に出逢います。
もちろん庭でも見かけるようなおなじみの植物から、クサギのようにとても強くて庭植えにも良さそうな植物なのに、どうして庭園樹に昇格しなかったのかしら？と思うものもあります。

noteで掘り下げて一つの植物について書いてみると、新しい発見もありますし、伝わるように文章にすることで、改めて情報を整理してストックすることができるなあ（自分の頭の中に。笑）と感じる今日この頃です。

さてさて、今日は日曜日。いかがお過ごしでしたでしょうか。
私は、なんだか夏の疲れが出たのか、午後からは比較的ゆっくり過ごしました。皆さんはお疲れ、出ていませんか？
お体に十分気をつけてお過ごしくださいね。

さて、今日はここまで。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。