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これで君もコバイア星人!宇宙からやってきた変態プログレ集団MAGMA入門編

皆さんハマタイです。
夏季休暇となり仕事から離れることができることに喜びを隠しきれない悩める海牛です。
オールスターが終わって後半戦、MLBもNPBも贔屓チームが貧打に泣いてるのですが誰か救ってください。。。
さて今回はなんとようやく!ついに!ピタリ賞が!な感じで私の大好きなMAGMAに関するnote記事を書いていきます。去年の来日ライブレポ以来ですね。
当たり前のように最初にハマタイとコバイア語で挨拶したりしていますが、(そういえばMAGMAに関しての紹介記事って書いてないな。。。)とふと思ったのでここに綴っていこうかと思います。


MAGMAとは

そもそもMAGMAってどんなバンドなの?と思ってる方も少なくないと思いますので軽くバンド紹介からしていきます。

マグマ(Magma)は、フランス出身のプログレッシブ・ロックバンド。
クリスチャン・ヴァンデが主宰し、長い活動実績を誇る同国の代表的グループ。コバイア語という架空言語を駆使して、スペース・オペラ的な長編物語を構築。強力なリズム隊と呪術的な混声合唱を展開し、独自のスタイルを築き上げた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%9E_(%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89)
MAGMAの日本語wikiより

上記の通りフランス産のプログレッシブロックバンドなのですがぶっちゃけ文章のみでは想像ができない音楽をしているので「MAGMAってクリスチャンヴァンデが中心の架空言語で歌うバンドなんだな」ぐらいで良いと思います。大事なのはやはり実際に聴いてどう思うかなので。

中心人物クリスチャンヴァンデ(Christian Vander)について

バンド説明の次に大事なのがMAGMAを結成し今なおバンドリーダーとして活動している我らがコバイアの宣教師でもあるクリスチャンヴァンデ(以下ヴァンデ)についてです。
彼は幼いころからジャズを聴いて育ったバックヤードがあり、とくにジョンコルトレーンというモダンジャズ界の名サックス奏者に神格化とも言える程のめりこんでいました。今でいう推しが尊すぎるというやつですね。
推しを聴きつつ自分はドラマーとしてジャズバンドを趣味として組んで演奏していたさなか、ジョンコルトレーンの訃報を知ってしまいます。
皆さん想像してください、自分の最推しでもあるアイドルやキャラの訃報を聞いたり知ってしまったらどうしますか?ヴァンデも例に埋もれず気持ちが消失してしまったのでしょう、ショックからかイタリアへと流浪の旅にでてしまいます。
しかしここからがヴァンデ伝説の始まりとなるのです。

イタリアにて、酒に溺れ、ホテルを転々とする日々を送っていたが、1969年春の朝、「コルトレーンの仕事は未だ道半ばであり、誰かがそれをやり遂げなくてはならない。今度は私の番だ」という啓示を受け、フランスに戻り自らが行うべき新たなる音楽活動を模索。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%87
クリスチャンヴァンデの日本語wikiより

どうですか?意味不明ですよね?MAGMAファンの自分ですら未だに意味不明と思ってるのでそのままで大丈夫です。
ヴァンデはこんな感じでどっからか啓示(脳内妄想)を受けてMAGMAを結成することになるのです。
そして結成時に私のアイコンにもあるMAGMAの象徴ともいえるかぎ爪マークが生まれました。

MAGMAのかぎ爪マーク
下じゃなく上の赤色の方がマークです

コバイアとは

さてバンドについて、中心人物であるヴァンデについて説明したのでこっからは曲紹介を。。。とはいかないのがMAGMA
もう一つ必須で説明しなければいけない内容があります。
それが目次にもあるコバイアという存在についてです。
バンドを結成しこっからだという時にふとヴァンデは思いました。
(フランス語ってロックやジャズと相性最悪なんじゃないか?)
こっちからしたら日本語よりかはどうにかなるだろと思ってしまってもいるのですがフランス語の相性が悪いことを悟ったヴァンデはデビュー前に独自で言語を開発してしまいます。(英語で良いじゃんとかは禁句)
このコバイア語はちゃんと人工言語としてWikiにも記載されている程しっかりとしており、仮面ライダークウガにでてきたグロンギ語のようなすこし入れ替えれば翻訳できるというものでもないのが特徴です。
ちなみにMAGMAファンによって翻訳がされていたりもしていますが全てのコバイア語の意味を知ってるのはヴァンデとバンドメンバーの一部ぐらいのままです。
人工言語を創ったんだからバンドそのものにコンセプトを持たせようと考えたヴァンデはこの言語をコバイア語とし、そのコバイア語を話す自分達をコバイア星人として宇宙から地球にやってきた異星人という設定にしました。ちなみにこの数年後にGONGというこれまたフランスのバンドがゴング星人という設定でデビューし活動をします。(異星人いすぎだろフランス)
簡単にですが代表的なコバイア語の単語としてはZanka,Zeuhl(後にこの言葉がプログレのサブジャンル名にもなる),Hamatai(いつも最初にしてる挨拶),Itah(地球)といったものがあります。
是非これからMAGMAを聴くのなら歌詞も追えたら追ってみてください。

MAGMA入門曲紹介

ここまで一通りMAGMAを聴くうえで知ってほしい内容について綴れたのでここから先は曲紹介に入っていきます。。。と言いたいのですが、そもそもプログレというロックのジャンルの中でも特に狭き門でありマイナーであり誰も寄り付かないようなジャンルなのにその中のさらにとっつきにくいクセ強曲だらけなので何を紹介すればいいのだ。。。となっています。
しかし逆に何も聴いていない人の方がすんなり入るかもしれない!MAGMAを広めるにはもうこれしかない!という決死の覚悟で紹介していきたいと思います。
ここからの項目は曲名/収録されているアルバム名記載しています。

Kobaïa/Kobaïa

まず最初はやはりデビュー作のデビュー曲でもあるKobaïaを紹介します。
初手いきなり10分越えの曲でデビュー作を飾るというさては売る気ないなこのバンドと思われても仕方ない作品を第一作目でやってしまいます。
この時代、ヴァンデが好んでいたモダンジャズ界は10分程の曲が多く、それを模してバンドを結成したためそのような空気感で作られたからなのだろうとは思いますがそれにしてもデビュー作でいきなりやりますかね?
しかも作品自体は2枚組という。。。
しかし曲自体はとても素晴らしく、あまりプログレやジャズを聴かない人でもすんなり聴けるのではないでしょうか。

Hortz Fur Dëhn Štekëhn Ẁešt/Mëkanïk Dëstruktïẁ Kömmandöh

続いてはMAGMA史上一番有名な作品Mëkanïk Dëstruktïẁ Kömmandöh(邦題:呪われし地球人たちへ)からです。
この作品はアルバムトータルで1曲(その中にパートで分かれてる項目がある)なのですが、最初の項目でもあるHortz Fur Dëhn Štekëhn Ẁeštを聴いてもらわないことには始まらないので最初の曲を紹介します。
多分MAGMAと言えば?と聴かれた場合の模範解答がこちらの作品で、呪術的に、そしてどす黒くヘヴィで他のバンドには一切真似のできないMAGMA独自路線が遂に完成されたと言っても過言ではない大傑作です。
MAGMAの曲のイメージはだいたいこの曲を基準にして良いと思います。

Maahnt/Attahk

続いて紹介する曲はヴァンデがMAGMAというバンドの色を残しつつ自分のルーツでもあるR&Bやジャズ、ファンク等をやろうと模索した作品Attahkの中からの曲です。
MAGMAの音楽の特徴の一つにベースがどの作品もエグいというベーシストホイホイなものがあるのですがこの作品はそれが特に顕著です。
ファンク等のブラックミュージックを基にベースが暴れまくり跳ねまくり、しかもヴァンデのドラムもビートを固定させたうえで暴れまくるというリズム隊最強作品ともなっています。
ちなみにジャケ絵はあのエイリアン(映画)等の造型でも有名なH.R.ギーガーで、左にいるのがUrgonで右にいるのがGorgoというコバイア星人です。超兄貴でいうところのアドンとサムソンみたいなものです。(多分)

Dëhndë/Kartëhl

こちらは去年発売した新作Kartëhlの中の曲です。
意外と去年だしたKartëhlがMAGMAの入門編としてぴったりな内容なのでは?と聴きなおして思っていたのでその中でも特にポップで楽しく聴けるDëhndëを紹介します。
重厚なコーラスワークとミニマルにループするメロディとMAGMAらしさを保ちつつここまでソウルフルで横ノリができる曲をヴァンデが作ってくるとは当時思いもしなかったのでいい意味で期待を裏切られとても感動しました。
去年の来日ライブでは最後の曲として演奏したのですが、なんと観客全員スタンディング+手拍子+ノリノリに踊るという今までのMAGMAライブでは考えられないような展開になり、「ヴァンデがこれまで試行錯誤しながらルーツを入れつつのMAGMAとしての曲を作るという想いが昇華されたんだ!」と勝手に感傷に浸りながら聴いていた思い出が蘇ります。
是非とも素晴らしき現代のMAGMA曲を聴いてみてください。

De Futura/Üdü Ẁüdü

最後に紹介するのはMAGMA史上最も邪悪かつ最凶な曲ことDe Futura
私海牛はプログレ含めて色々なロックを聴き漁ってた時にこの曲に出会い、一発でノックアウトされそこからMAGMAファンになりました。
この曲だけでnote記事が書ける程のバックヤードがヴァンデとその周りにあるという何もかもが他のMAGMA曲とも一線を画した存在でもあります。
曲自体はとてもシンプルで、ドラム・ベース・キーボード・ボーカル(歌ではなくスキャット)というメンバー構成となっており、約18分間同じベースリフとうめき声のようなスキャットが闇の奥底から聴こえてくるような曲になっています。
とにかく聴いてみてください。18分間あなたは蛇に睨みつけられたねずみの如く緊張感と邪悪な空気を味わいながら極上のトリップ空間へ誘ってくれるはずです。

最後に

いかがでしたか?これがMAGMAというバンドです。
本当はライブではさらに邪悪に狂乱なテンションで演奏していることや歴代ベーシスト全員バカテクかつド変態であること等も紹介したいのですがそれはまた今度中級編でにします。
とにかく今回の記事の目的はMAGMAってバンド名は聴いたことあるけどどれから聴けばいいか分からない人そもそも存在を知らない人に向けた入門編です。
ここからMAGMAのすばらしさを知り一人でも多くのコバイア星人がここ日本で産まれることを願いながら今回は終わりたいと思います。
次の記事でまたお会いしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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