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今日、部下のYさんが退職する。
今の部署が大きくなる前に、私の1人目の部下として入社した部下が退職してしまう。5年も隣の席で毎日のように顔を合わせてただけに、まるで家族が遠くに行ってしまうような寂しい気持ちです。彼女の新しいスタートを応援してあげたいという気持ちはありますが、大切な仲間の旅立ちが寂しい気持ちは隠しきれません。

昔、リクルートで働いていた時に、上司のI谷さんが
「出会いは有限。供に働くは希少だ」と言っていました。

私は今でも人材採用の業界にいるので、人を雇用するたびにこの言葉を思い出します。世界中の人に毎分「こんにちわ」したとしても、一生かかっても地球人全員には出会えません。そんな中、隣の席で仕事をする人って一生のうちに何人いるんでしょうか。例えるなら砂漠でダイヤモンド拾うくらいの確率です。Yさんは5年も隣で働いてくれてました。会社としても稼業から企業へ変わる転換期でしたので、この5年は非常に目が廻る忙しさでした。夜遅くまで残業して、「もうこんな時間ですね。」と毎日のように言いながら、それでも笑顔を見せてくれたYさんの支えなしで私は5年もやれなかったんじゃないか。と思うほど頼りになりました。私のベストパートナーだったと思います。Yさんがなんと思ってるかわかりませんが、私は断言できます。本当に一緒に働いてくれてありがとう。

このコロナ渦で、世の中で様々な変化があって、いい事や悪い事たくさんの発見がありました。
「意外とリモート勤務で仕事出来るじゃん。」
「両親の健康が心配になり故郷へ帰りたくなる。」
「今務めている会社が、コロナ渦を乗り切れないかも。。。」
などなど、この1年で転職を決意した人も少なくないでしょう。

彼女もこの1年で大きな決断をしました。
会社が好きで、仕事が好きでいてくれた彼女です。
「萩原さんに退職を伝えるのが一番つらい。」と言いながら涙を流してくれた彼女です。同じ会社で働くのは今日で最後かもしれませんが、長い人生の、希少な時間を供にしたパートナーとしてこれからもつながっていたいと思いますし、何かあればいつでも助けてあげたいと思います。親子ほど歳は離れていないかもしれませんが、娘と思っています。

人を雇用するというのは、こういうことなんだ。と気が付くのは、大切な仲間が会社を去る時なんだな。とつくづく思いました。人事採用を担当する人は、自分たちが扱っているのは人の人生だ。という事を忘れてはいけないと思った5年間でした。

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